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イチローと重なる物語…逸材・岡林を中日はなぜ“ドラフト5位”で獲得できたか 2年前つながった『青い糸』

3/26(木) 11:50配信

中日スポーツ

◇龍の背に乗って

 まだ世界が平和だった2月のキャンプ序盤。岡林が「逸材」だと書いた。そのときに「なぜそんな逸材がドラフト5位で獲得できたのか」は、近い将来にきっと書く機会があるはずだとも書いた。その答えは「イチローと同じ」と言えばいいだろうか。

【写真】荒木コーチの『紙』対応

 投手としても最速153キロ。ただし、担当の清水スカウトいわく「制球力とクイックモーションには少々難があった」。原石なのだから、課題があるのは当たり前。磨けば光る。角度を変えてその石を眺めたら、さらに輝く可能性が見えてきた。その決定的なきっかけがある。2018年7月17日。夏の三重大会が行われた津市営球場のネット裏に、中日は松永編成部長、米村チーフスカウトら4人が駆けつけた。

 お目当ては当時、菰野高2年生だった岡林ではなかった。1学年上の田中(現広島)の最終チェックである。伊勢高との2回戦は、5回コールドで終わった。その試合に「5番・左翼」で出場した岡林は、場外を含む2本塁打を放った。

 「どちらもインコースの難しい球でした。それをうまくさばく打撃を見て、投手よりも野手で欲しいと思ったんです」

 松永部長が振り返る。視察したのは中日だけではなかったが、地の利もあり、編成幹部が来ていたことが幸いした。投手としての才能もあるが、18歳での指名は踏ん切りがつかない。しかし、この俊足と強肩ならば、今すぐプロに入っても一級品。よし、外野手で指名しよう―。まさに4位での歴史的な大物釣りとなったイチローと重なるストーリーである。

 先輩にドラフト候補がいなかったら…。その試合で強烈な本塁打を打っていなかったら…。4位までに2人の投手を指名していた中日も、投手・岡林を見送っていたかもしれない。人生は運と縁。2年前の夏、中日と岡林は青い糸でつながったのだ。 (渋谷真)

最終更新:3/26(木) 11:50
中日スポーツ

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