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高齢、持病のある人は集中治療制限も~医師が見たフランスの対新型コロナ事情

3/27(金) 11:57配信

Medical Note

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2019年末に中国で拡大が確認され、その後アジアからヨーロッパ、北米大陸、そして世界全体に広がっています。そうした中で、諸外国はこのウイルスにどう立ち向かっているのでしょうか。海外居住経験を持つ医療・保健などのエキスパートが、国境をまたいで活躍する人々を支援する「JAMSNET」会員で、現在海外で勤務中の医師が、医療者の目線から各国の状況を報告します。まずは、フランス・ヴェルサイユ総合病院救急外来で研修中の折口達志さんのリポートです。【メディカルノートNews & Journal】

◇自宅待機守られず罰金引き上げ

3月26日午後2時(現地時間)時点で、フランス国内の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染者数は2万9155人に上り、死者数は1696人に達しました。首都パリ周辺を含むイル・ド・フランス州(地域圏)が1番多く感染者を出しています。1万3904人が現在入院中で、うち3375人が集中治療室で処置を受けています。各数字とも、24時間で増える割合が日に日に大きくなる一方です。

フランスでは3月17日正午から少なくとも15日間の「厳格な外出制限」対策がとられています。しかし、すでに感染している人は発症までの潜伏期間が2日から2週間あります。そして発症後は悪化する恐れのある時期までおよそ1週間のスパンがあるので、これから数週間は気の抜けない状況です。その間に、重い呼吸症状の患者の波が来ることが予想されています。

これに先立つ3月14日、フランス政府は感染流行対策のステージ3(国内全土の感染への対処)に移行し、国民に移動自粛を要請。ところが、あまりにも多くの人々が要請に反して集まるなどしたため、17日の自宅待機令が発令されるに至りました。

この自宅待機令は、以下の許容される以外の理由による外出を禁止するものです。

・職場への外出
・買い物のための外出
・ネット経由での受診そして延期が不可能な場合の医療受診のための外出
・子供の保育、脆弱な方の支援、葬式(参列は20人まで)などのための移動
・運動、ペットの散歩のための外出(1日1回、自宅周辺1km以内を1時間まで)
・司法や行政からの召喚要請による外出
・公益目的の活動のための外出(獣医による自然保護活動など)

当初は違反に対する罰金が38ユーロ(約4600円)とされていましたが、守らない人が多いため、135ユーロ(約1万6000円)へと引き上げられ、一定期間を過ぎても支払わない場合には375ユーロ(約4万5000円)に跳ね上がります。さらに、15日以内に再度の違反には1500ユーロ(約18万円)、30日以内に4度違反した場合には3700ユーロ(約44万円)という高額の罰金が科されます。

外出の際には必ず外出開始時刻を記入した許可書を持参する必要があります。

同時に国境制限、生活必需品を取り扱うスーパーなど以外の商店の営業禁止、レストラン・バーなどの営業禁止、学校の閉鎖などの措置がとられました。

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最終更新:3/28(土) 10:35
Medical Note

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