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和紙人形に命吹き込み50年 96歳 制作意欲衰えず

3/27(金) 8:05配信

両丹日日新聞

 京都府福知山市東中ノ町のたばこ店店主、根本きくゑさんは、96歳になった今も創作和紙人形づくりに親しむ。制作歴は50年近く。福知山藩の大名行列や伝統芸能の福知山踊りなど、繊細で躍動感あふれる作品は今にも動き出しそうで、見る人を感動の世界に引き込む。これまでに手がけた主な作品を紹介する「創作和紙人形作り50年の軌跡」展が、同店隣接地に開設したギャラリー菊紫で開かれている。

 きくゑさんは鹿児島県の生まれで、4人きょうだいの次女として育った。結婚して福知山に転入後、知人宅で目にした和紙人形に、幼い日に遊んだ千代紙などで作る花嫁姿の「姉様人形」を重ねた。

姑を送って一区切りがついた50歳のころ、店番の合間を縫って独学で和紙人形づくりを始めた。当初は、着物姿の女性が中心だった。

 顔は描かない。「想像を膨らませて見てほしい」とのこだわりからだ。表情はないが、見る人からは「手足の角度や顔のうつむき加減で喜怒哀楽を感じる」と評価を受けた。

 腕が上達すると、テーマは幼いころに胸に刻まれた「庶民の暮らしの光景」や「子どもの遊び」など生活感あふれるものに発展。箱庭風の大型作品づくりにも挑戦してきた。

 針金や割り箸で組んだ軸に、綿で肉付けして仕上げるのが基本。着物にする色とりどりの柄の和紙は、東京都の専門店から取り寄せるのが常だが、綾部市の伝統工芸・黒谷和紙を特注したこともある。

 制作を始めて7、8年後、店の一角にアトリエを構え、教室を開催。制作工程を紹介する本も自費出版した。やがて腕前は趣味の域を超え、福知山踊りの和紙人形が福知山観光協会の推奨土産品とされ、販売するようになった。さらに、全国推奨土産品にも認められた。

 福知山市と長崎県島原市との姉妹都市締結時に記念品として寄贈した福知山踊りの光景の作品は、今も島原城に飾られている。たばこ販売組織が開く全国コンクールに、たばこのパッケージなどを使って出品した作品は、金賞や銀賞を受けた。

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最終更新:3/27(金) 8:05
両丹日日新聞

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