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WeChatのミニプログラムが思わぬ大躍進 新型コロナで成長のターニングポイントになるか

3/27(金) 8:00配信

36Kr Japan

どの業界も新型肺炎をめぐる大きな試練にさらされているが、スーパーチャットアプリ「Wechat(微信)」のミニプログラムが春節以降に急成長している。

ミニプログラムとは、2017年に中国テック巨頭のテンセントにより開発されたサービスだ。「ミニアプリ」とも呼ばれるミニプログラムは従来のアプリとは異なり、(WeChatのような)ネイティブアプリ内に常駐してオンデマンドでアクセスし、フードオーダー、配車サービス、チケット購入などを始めとする様々な機能を実行することができる。

現在、肺炎発生状況サービスにまつわるミニプログラムの件数や娯楽系ミニプログラムのユーザーアクティブ数、さらには配達系ミニプログラムの取引件数が大きく増加している。

WeChatの公式データによると、2月8日時点で、行政、医療、教育関連のミニプログラムの件数はそれぞれ100件以上に達しているほか、1月20日から2月8日までのユーザー数も大幅増となっており、特に医療関連ミニプログラムのアクセスユーザー数は前年同期比3.47倍に達した。

さらに「非接触サービス」が配達系ミニプログラムの業務量を激増させている。今年の春節大みそかから1週間(1月24日~31日)に、ミニプログラムの生鮮食品業態の取引件数は前年同期比149%増となったほか、社区(中国独自の地域コミュニティ、行政単位)におけるEC業態の取引件数も前年同期比322%増の成長をみせた。

生鮮ECサイト「毎日優鮮(MISS FRESH)」のミニプログラムの例を挙げると、1月24日~30日の注文数は前年同期比309%、また実取引額も同465%を達成した。さらに大手スーパー「永輝超市(Yonghui Superstores)」の配達サービスの全国注文件数は春節期間中に初めて20万件を突破し、販売額は2000万元(約3億2000万円)に達している。

また、この1週間の娯楽系ミニプログラムのデイリーアクティブユーザー(DAU)は前月比80%増、ゲーム系ミニプログラムの1日あたりユーザー数は前月比53%、また一部のミニゲームでは10倍超となった。

各社の操業が徐々にスタートしつつあるが、ビジネス系ミニプログラムの使用量も著しく増加している。2月3日~9日のビジネス系ミニプログラムのDAUは前月比385%増、また一部の関連ミニプログラムでは約20倍の増加がみられた。

昨年のWeChatのミニプログラムのDAUは3億人を超え、年間取引額は8000億元(約12兆8000億円)に上る。より重要なのは開発エコシステムが日増しに成熟しており、肺炎感染状況に関する応急処置案が迅速に制定されている点だ。長期的に見れば、ミニプログラムの商業化に向けた基礎固めや生き残りに関する問題は、今年長い時間をかけて解決する必要がある。今回の新型肺炎により蓄積されたのは、ミニプログラムの絶対数やユーザーアクセス件数の増加だけではない。より重要なのはユーザーの習慣や信頼感(特に医療ヘルス関連)の構築だといえるだろう。

最終更新:3/27(金) 8:00
36Kr Japan

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