ここから本文です

「雑誌SK」アーカイブ|テーム・プッキ 遅咲きのエース

3/27(金) 13:30配信

SOCCER KING

[サッカーキング No.010(2020年2月号)掲載]

2019年、テーム・プッキは“突如として”ノリッジとフィンランド代表のエースに変貌した。セビージャ、シャルケ、セルティックを渡り歩いた苦労人に何が起きたのだろうか。

インタビュー・文=クリス・フラナガン
翻訳=加藤富美
写真=レオン・ツェルノフラベク、ゲッティ イメージズ

“ヤツらはいつだって失敗だと言う。でも、俺たちはここにいる”

 ここはノリッジのホームスタジアム、キャロウ・ロード。スタッフ用の食堂に現れたテーム・プッキは、壁の貼り紙を見つめた。大きな文字で書かれたメッセージ。プッキに宛てたものではないが、彼のサクセスストーリーを総括するのにこれほどふさわしい言葉はないだろう。

「そうだね」。プッキがこちらに笑顔を見せる。2019年は激動の一年だった。ノリッジを昇格へ導いた活躍が評価され、チャンピオンシップの年間最優秀選手に選出。29ゴールを決めて得点王に輝き、ハットトリックの数では1993年に生まれたクラブ記録を塗り替えた。2019年8月にはノリッジの選手で初めてプレミアリーグ月間最優秀選手賞を受賞している。

 夏には婚約者のキルシッカと結婚し、プライベートも充実しているようだ。フィンランド代表としてはユーロ2020への出場を決めている。同国が国際主要大会の出場権を手にしたのは初めてのこと。プッキは予選10試合すべてに出場し、10ゴールを挙げている。

 2018年の夏にブレンビーからノリッジに移籍したときは、1年半後に“背番号22”の公式グッズがフィンランドの街角で売られることも、ヘルシンキのナイトクラブに2000人の“プッキ信者”が集まって踊り明かすことも想像できなかった。ユーロ出場を決めた直後、母国は英雄プッキを称える声であふれていた。

「僕がこれまでの人生で残した最高の結果だ。それは間違いない。ワールドカップにもユーロにも出たことがなかったフィンランドにとって、本当に幸せな出来事だ。国民のすべてが望んでいたからね。これはずっと前から言っていたことだけど、僕の最大の目標はフィンランド代表としてユーロかW杯の本大会に出場することだった」

1/3ページ

最終更新:3/27(金) 13:30
SOCCER KING

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事