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大きな怪我と2度の手術。東京五輪代表・鈴木亜由子の苦しい時代を支えた、もう一人のランナー

3/28(土) 12:05配信

FNN.jpプライムオンライン

愛知県豊橋市出身の陸上ランナー・鈴木亜由子さん。日本郵政グループ女子陸上部に所属し、2018年8月の北海道マラソンで、初マラソンにして初優勝した選手だ。

【画像】天才美人ランナーとの出会いは1人の少女の運命を変えた

現在は、東京五輪マラソン代表に内定している。

中学生の頃から陸上トラック種目で全国大会を制していた鈴木さんだが、当時の夢は「体育の先生になること」。そんな彼女を本格的に陸上に目覚めさせたのは、憧れの選手との出会い。当時、陸上強豪校の兵庫・須磨学園高校で活躍していた3歳年上の小林祐梨子さんだ。

それから、細い糸で確かにつながった2人の陸上ランナーは、互いの道で夢を紡いでいく。2人の成長と心の交流を追った14年間の記録。


前編では、2人の出会いと、長きにわたった鈴木さんの低迷時代を追う。

鈴木亜由子と小林祐梨子、2人の陸上ランナーの出会い

2005年8月、岐阜県で行われていた全日本中学陸上選手権で、一人の少女が大会史上初の快挙を成し遂げた。

13歳の鈴木亜由子さんが、1人で800mと1500mの2種目を制したのだ。当時、愛知県豊橋市にある豊城中学校に通う中学2年生だった。

ただこの頃鈴木さんは、まだ部活動のバスケットボールと二足のわらじ。

記者に陸上とバスケットボールのどちらが好きか問われると、迷わず前者を選択した。

「バスケットボールは、みんなで喜びを分かち合える点がいいです。将来は、スポーツが好きなので、体育の先生とか」

あどけなく笑う中学生の頃、鈴木さんは自身がオリンピックを目指すなど想像もしていなかっただろう。

しかし、一人の天才ランナーとの出会いが、その後の人生を大きく変えていった。

「好きな選手ですか?小林祐梨子選手が格好いいです」
そう話していた鈴木さん。

小林祐梨子さんは、当時兵庫県神戸市の須磨学園高校に在籍していた16歳。2006年に1500mで日本新記録を打ち立てたり、アジア大会の1500mで銀メダルを獲得したりと、スーパー高校生と呼ばれた陸上界のスター選手だった。

陸上雑誌で大きく特集されるなどと、雲の上の存在だった小林さん。

鈴木さんは初めて出場した全国都道府県対抗駅伝で、そんな小林さんに巡り会うチャンスに恵まれた。開会式の会場でわずかな時間だったが、直接会話することができたのだ。

初対面を果たし、「感動です」と照れ笑いする鈴木さん。

一方の小林さんは「彼女に元気をもらうし、明日も頑張ろうかなって思えます」とにっこり笑って、しっかりとした口調でアドバイスする。

「まずは、故障しないこと。中学校の間はいろいろな経験ができるから、その一つひとつの経験を大事にしてもらえたら。大きい大会でも小さい大会でもいいから目標を持って。まだまだ陸上人生は長いから、中学校生活を楽しんで!」(小林さん)

憧れのランナーから直接アドバイスをもらうという貴重な経験。この出会いが、鈴木さんを本格的に陸上への道に誘うことになった。

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最終更新:3/28(土) 14:15
FNN.jpプライムオンライン

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