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“戦争状態”のフランスで感染拡大の切り札となるか 『遠隔医療』診察25%増、登録医師数10倍増のワケ

3/28(土) 21:00配信

FNN.jpプライムオンライン

フランス全土に発令された外出禁止令に抜け道

次々と国境閉鎖や外出禁止令の措置を取る国が増える中、フランスもついに3月17日正午から4月15日までフランス全土の外出禁止令を発令した。フランスでは、27日現在、感染者が3万2964人、死者が1995人になっている。

【図解】国民1000人に対する集中治療室のベッド数国際比較 フランスが3.1に対して日本は7.8

生活必需品を売る店以外、レストランやバーなどは閉店し、全土の都市はゴーストタウン化した。外出時には許可証が必要となり、毎回所持することが義務付けられ、所持していない場合は約1万6千円の罰金が科される。

また、人との接触をできるだけ防ぐため、政府はテレワークも呼びかけた。しかし、この許可証には不可解な記述も見られた。それはこの非常事態の「散歩や適度な運動のための外出」は許可されていることだ。

パリ中心部から離れると、多くの住民が自由に子供を連れ散歩をし、狭い道で他人とすれ違うケースも多くみられる。警察と一部の国民の間で、事態の重みの受け止め方が違うことを痛感した。前代未聞の状況に突入した「自由の国フランス」では、このままだと感染拡大の恐れを招くと感じた。

我々報道陣も例外ではなく、出勤や撮影のため移動する際にはこの外出許可証が必要となった。この非常事態に、全国で警備に当っている警官は約10万人。ゴーストタウン化したパリ中心部では、予め、中継のための撮影が可能かを警察庁に確認を取ったにも関わらず、その確認とは異なる対応が待っていた。

「報道陣は一般市民と変わらず、一定の場所に居てはいけない」
とその場から追い払われたのだ。

現地メディアは連日様々な場所から中継を行っている中、やけに我々東洋人に対しての対応が厳いと言わざるを得ない。しかし非常事態であるため、感染者が増えている状況の中だと理解し、現場から速やかに離れた。

「戦争状態」下での医療関係者への負担

マクロン大統領が3月16日テレビ演説で「戦争状態」と連発し、事態の重みを国民に訴えた。国民への負担もさることながら、医療関係者への負担が最も大きい。イタリアでは、毎日数百人単位で感染者と死者が増えた。この背景は、ここ数年間で、財政難による医療機関の大幅な閉鎖で、医療体制が崩壊していることが理由のひとつと言われる。

OECDの調査によると、イタリアは1000人の国民に対して集中治療室のベッド数が2.6となっているので驚きだ。フランスも、同じような数字だ(3.1)。日本は、7.8で先進国の中で最も多い。

もはや集中治療室に空きがないイタリアでは、苦渋の選択が迫られている。どの患者の治療を止めるのか、続けるのか。このままだと、フランスはイタリアと同じ状況になるのは時間の問題だと思える。

そのため感染拡大を遅らせる、又は防ぐことが最優先事項だ。フランスでは、その対策の一つが「遠隔診療」の活用だ。

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最終更新:3/28(土) 21:00
FNN.jpプライムオンライン

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