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「なぜ副業を認める企業が増えないの?」 ~企業と個人を悩ませる「4つのパラドックス」とは~

3/28(土) 18:45配信

LIMO

多様な働き方を選択できる社会実現を目指し推進されている「働き方改革」。政府は2018年の1月から「モデル就業規則」を改訂、副業・兼業に関する規定を新設したことでビジネスパーソンの注目を集めています。

しかし、いまだに7~8割の企業は副業を認めていないそうです。

経済危機や大災害など、何が起こるか読めない現代において、副業を始めてスキルや収入を高めたいと思う方は多いはず。そんな中、なぜ副業を認める企業は増えないのでしょうか。複数企業で同時に働くプロの知を活用して経営課題を解決する「プロシェアリング」を運営するサーキュレーション代表取締役を務める私、久保田雅俊が解説します。

4つのパラドックスの存在

なぜ企業は副業を認められないのでしょうか。それは「副業パラドックス」が起きているからです。パラドックスとは、逆説やジレンマ、矛盾といった意味を含む言葉です。

今は副業・兼業において、企業と個人にパラドックスが起きて、互いに綱引きしている状態です。この均衡を正しく導いていけるかどうかが、今後の日本の働き方の多様化や経済成長の肝になります。

では、今起きている副業に関わる4つのパラドックスを解説していきます。

 1.労働時間パラドックス

個人は本業と副業の労働時間を自己管理していると思っています。しかし、一方で企業は個人の労働時間を労働基準法に則って管理しなければならず、その対応の難しさがジレンマとなっています。

どのような規定かというと、

・休憩時間を除いた40時間/週を超えて労働させてはならない
・休憩時間を除いた8時間/日を超えて労働させてはならない

他にも休憩時間や有給休暇、賃金、休日、安全と衛生について細かく規定されています。(労働基準法より引用)

この労働時間に関する規定は、事業場が異なる場合においても通算されます。例えば、本業で6時間働き、副業で4時間働いたとすると、4時間のうち2時間は労働時間に入ることになります。これをどちらの事業場が持ち、管理・把握するかという仕組みづくりが難しいのです。

 2.成長パラドックス

個人は副業で本業に活かせる仕事をして成長したいという想いがあり、さらに、3~4社と複数社で業務に携わればその道のプロフェッショナル人材になれると考えています。

しかし、そのような個人に対して、企業は十分な成長機会を与えているつもりであって、「本業だから社内でやってほしい」と思うのです。

 3.報酬パラドックス

「なぜ副業したいのか」という問いに対して、およそ6割の人が「収入をあげたい」と回答しているようです(※)。

しかし、本業だけでは満足いく収入が得られていないと感じている個人に対して、企業は成果に対して適切な報酬を与えていると考えているのです。

 4.転職パラドックス

企業には「副業をきっかけに転職されることが怖い」という本音があります。対して個人は副業先で雇用されることや、自身の市場価値を知って独立することも視野に入れながら副業しています。

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最終更新:3/28(土) 18:45
LIMO

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