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「雑誌SK」アーカイブ|フレンキー・デ・ヨング 必然の選択

3/28(土) 17:45配信

SOCCER KING

[サッカーキング No.003(2019年6月号)掲載]

アヤックスで急速に知名度を高めたフレンキー・デ・ヨングが次のステージに選んだのはバルセロナだった。注目の22歳が、カンプ・ノウ行きを決めた理由を語る。

インタビュー・文=アーサー・ルナール
翻訳=加藤富美
写真=ゲッティ イメージズ

 長年バルセロナの心臓を務めたシャビが、ある若い司令塔を絶賛した。

「フレンキー・デ・ヨングは素晴らしい選手だ。彼は簡単にボールを失わないし、バルサに向いている。バルサのDNAはアヤックスから受け継がれたものだから、当然かもしれないけど」

 私がデ・ヨングにインタビューをしたとき、彼のエールディヴィジでの出場数は40試合に満たなかった。しかし、そんなことはどうでもよかった。以前バルサでコーチを務め、アヤックスを率いた経験を持つヘンク・テン・カテも、シャビの後継者は彼しかいないと語ったことがある。

「シャビの記事は読んだことがあるよ」とデ・ヨングは笑った。「彼のような選手に褒められるのは本当にうれしい。子供の頃に憧れたMFは何人かいるけど、シャビはもちろんその中の一人だ」

 シャビからの高評価が獲得の理由になったとは考えにくい。けれど、デ・ヨングにとって励みとなる発言であることに間違いはない。

 バルサとの契約は2019年1月にまとまった。契約を結んでから数カ月が経ち、デ・ヨングはバルサ首脳陣の選択が誤っていなかったことを最高の形で示す。アヤックスはチャンピオンズリーグのラウンド16で前年度王者レアル・マドリードを合計スコア5-3で破り、デ・ヨングはフル出場で勝ち抜けに貢献した。彼はバルサを再び世界の頂点に立たせる救世主となるのだろうか?

 幼い頃、夏に家族とキャンプで訪れるカタルーニャ州のラスカーラはお気に入りの場所だった。

「キャンプ場は本当に楽しかったよ。フットボールのピッチが3面あって、夜になると宿泊客のトーナメントが開かれていた」

 ハイライトはカンプ・ノウへの小旅行だったという。「スタジアムツアーのことは今も忘れられない」と語る目はキラキラと輝き、表情にはまだ少年の面影が残っている。

「実際にピッチレベルから客席を見たときの感激といったら……。思わず歓声を上げてしまったよ。バルサの親善試合を見に行ったこともあった。あのロナウジーニョを生で見られるなんて、 思ってもみなかった!」

「ロナウジーニョ」と口にした声が少しうわずった。幼い日の残像は今も強烈に彼の心に刻まれているようだ。

 時間が経ってもバルサへの思いが消えることはなかった。2015年12月、彼はガールフレンドと短い冬の休暇をバルセロナで過ごしたという。そこで見たベティス戦で、バルサはリオネル・メッシとルイス・スアレスのゴールで4-0の勝利を挙げる。

「バルサにはいつも特別な思いがあった。いつかあのクラブでプレーできたら最高だろうなと考えていたよ」

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最終更新:3/28(土) 17:45
SOCCER KING

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