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見送られた聖火リレー「福島コース」走ってみた、住民の意外な反応 「興味ない」言っていたお年寄りの変化

3/31(火) 7:00配信

withnews

3月26日午前10時。この時間に聖火リレーが全国に向けて出発する予定だったスポーツ施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町、広野町)の上空は雲に覆われていました。「復興五輪」の象徴として福島県を出発し、全国を巡る予定だった東京五輪の聖火リレー。新型コロナウイルスの感染拡大で二転三転の末、見送られました。スタートするはずの日、記者がルートの一部を走り、いまの福島の姿を感じました。(朝日新聞福島総局記者・小手川太朗、力丸祥子)

【画像】聖火リレー通るはずだった道で見た「止まったままの時計」「新築の家」

特設ステージが残る「Jヴィレッジ」

3月26日、出発式典が予定されていた「Jヴィレッジ」9番ピッチに私たちはいました。五輪マークやトーチを掲げて走るピクトグラムなどが描かれた特設ステージが残っています。午前中、ヘルメットをかぶった人たちが脚立や台車を運び込み、解体作業が始まりました。

作業を手伝った千葉市の電気工事業高野宏一さん(47)はステージの電気系統の設営も担い、晴れ舞台を心待ちにしていたと言います。

「今日はスーツを着てスタートに立ち会うはずだった。楽しみにしていたので、残念です」

高野さんは聖火とともに全国を回り、各地の聖火イベントの会場設営を担う予定でした。「数カ月間の仕事のスケジュールが白紙になってしまった」と、落胆した様子で話しました。

Jヴィレッジは1997年、国内初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設されました。9年前の東京電力福島第一原発事故の後、事故対応の拠点となり、2019年4月に全面再開。「復興五輪」の象徴の一つとして、聖火リレーの出発地に決まりました。

浪江町出身で茨城県筑西市から車で来た浦島喜久子さん(77)は、沿道から聖火ランナーを応援するのを楽しみにしていました。「会場を見られただけでも感無量。津波の被害を受けたところと、原発の被災地では復興の状況も違う。そんな様子が伝わるリレーを1年後に期待したい」と話しました。

リレーの第1区間は最寄りのJR「Jヴィレッジ駅」までの約700メートル。沿道にはリレーを盛り上げるのぼり旗は見つからず、人の姿もほとんどありませんでした。

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最終更新:3/31(火) 7:00
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