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動物学者の今泉忠明先生が語る、子どもの知的好奇心を伸ばす子育て

3/29(日) 10:20配信

ベネッセ 教育情報サイト

数々の図鑑の監修を務められている動物学者の今泉忠明先生。今泉家は先生のお父さん、お兄さん、そして息子さんも動物学者の三代にわたる動物学者。子どもの頃から生き物や動物が大好きだったという先生に、子どもの好きな物事から知的好奇心を広げる方法ついて伺いました。

虫への興味はあらゆる知的好奇心への第一歩

お子さまが虫に興味を持ち始める年齢になると、ポケットにダンゴムシを入れて持ち帰ったり、アリにいたずらをしたりして遊ぶことも多いかと思います。そんなとき、保護者のかたは「やめて!」「だめじゃない!」と言う前に、ぜひ一呼吸置いてほしいのです。

子どもが虫に興味を持つのは、発達の過程としてはごく当たり前のこと。というのも、生まれたばかりの赤ちゃんの段階では、周りにいるのはお父さん、お母さんを認識します。次に、時々顔を合わせるおじいちゃんやおばあちゃんの存在を知り、「生き物っていうのがいるんだな」となんとなくわかってくるのです。
時には、自分の足の指を口に入れてみて、自分という人間を調べることもあります。そうして世界を認識していく過程で、外の世界に目を向けると、犬や猫などが歩いているのを目にして、人間以外の生き物がこの世の中にいるということがわかってきます。
そして、犬や猫の次が虫の出番。足元をよーく見ると、「小さい生き物がいる!」ということに気づくわけです。これが、ダンゴムシであり、アリというわけです。「ダンゴムシはつかまえてもつかまえてもたくさんいる」「アリは踏んでも次々と穴から出てくる」など、興味を持って虫に接する中で、ポケットに入れて持ち帰るということもあるでしょう。

保護者のかたは大人ですから、「アリだって生きているのだから踏みつけるのはかわいそう」「ダンゴムシは臭い」など、大人なりの考えをもっているかもしれませんが、子どもは子どもなりの興味をもって虫に接しています。人間は様々な経験の中で育っていきますから、虫で遊ぶという経験もたっぷりさせてほしいのです。
保護者のかたは、「虫は嫌いだからやめて!」と言うのではなく、まずはいきなり出てきた虫に動じない精神を身につけられるといいですね。そんな保護者のかたの姿を見ると、子どもは嬉しくなり、「お母さん(お父さん)は自分の考えをわかってくれる味方だ」と思うようになります。
そこで、「次は、ポケットじゃなくて虫かごに入れて持ってきてね」などと案を出すと、素直に聞き入れてくれるでしょう。保護者のかたが嫌いだからといって、頭から虫を持って帰るのを禁止すると、ポケットに隠して持って帰るようになりますし、「汚い」「嫌い」「危ない」などと一刀両断すると、子どもも「そういうものか…」と思い、興味関心が広がらなくなってしまいます。

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最終更新:3/29(日) 10:20
ベネッセ 教育情報サイト

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