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新型コロナ内定取り消しに「救済採用」続々、若手求人ある。「泣き寝入りしないで」

3/30(月) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

新型コロナウイルスの影響で、4月から入社予定だった新入社員の内定取り消しが起きている。厚生労働省によると3月27日時点で、内定取り消しについて把握しているのは22件32人。一方、人手不足が続く企業の中には、内定取り消しの学生を対象にした採用を打ち出す動きも出ている。

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大手企業では、家電量販店・ノジマが「新型コロナウイルス感染拡大に伴う内定取り消しや、就職活動の再開を余儀なくされた学生を対象」に特別枠を設けると発表したほか、ベンチャー企業も内定取り消しを受けた学生向けの選考を次々打ち出している。

コロナ影響受け新卒採用目指す

女性向けオンライン診察サービス「スマルナ」を運営するネクストイノベーション(本社・大阪府)は、3月23日に内定取り消し学生を対象にした採用を発表した。

同社は社員数約45人。これまでは同社のインターン経験者からの採用と中途採用がメインだったが、新型コロナの流行を受けて2020年卒の採用を打ち出した。

「サービス利用者の増加を受け、2020年は10人程度の採用を計画していたところに、コロナの流行で内定取り消しのニュースがあった。内定取り消しの大学生を救済したいという思いから、急いで決めた。微力ながら必要な方の救済になればうれしい」(同社広報担当者)

安定採用アピールでイメージアップ

企業が内定取り消しになった学生の採用を打ち出す背景には、2021年卒業の学生に企業姿勢をアピールしたいという企業側の思いもある。

就職・転職支援サイト「アールエイチナビ」を運営し、 中小企業の採用支援を行っているプレシャスパートナーズの髙崎誠司社長はこう指摘する。

「今の大学生は『新型コロナで採用が減るのでは』と不安に思っている。こんな状況でも、安定して採用できることをはっきりと示すことで、企業イメージアップにつながる。21年卒や中途採用にもいい影響があるのではないか」

リーマンショックや東日本大震災でも

内定取り消しは過去にも起きており、近年では1997年の金融危機、2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災の影響で内定取り消しが問題になった。

リクルートワークス研究所研究員の古屋星斗氏は、内定の取り消しは景況感が突然悪化した時に起こると指摘する。

「リーマンショックの時は、主に金融業などのホワイトカラーで内定取り消しが問題になった。今回のコロナでは、製造業やサービス業など、受注キャンセルによって直接影響を受ける業種へのダメージが大きい。

特に中小企業への影響は甚大で、新卒採用者に担当してもらう予定だった仕事がキャンセルになれば、内定取り消しにつながる可能性も考えられる。内定取り消しにあった学生を行政や学校が支援することはもちろん、企業に対しても支援が必要です」

一方で企業にとっては、なかなか学生を採用できない状況が続いており、2020年卒の求人倍率は1.83倍で、学生の売り手市場だった(リクルートワークス研究所調査)。今後の見通しについて古屋氏は、「これまで著しい若手不足の状況で、若年層への求人ニーズが急変することは想定しにくい。就職活動に臨む学生は平常心で臨んでほしい」と話す。

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最終更新:3/30(月) 23:01
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