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人気FPS『レインボーシックス シージ』はユーザー数5000万人以上! 競技シーンの歩みを振り返る【eスポーツ最前線】

3/30(月) 18:01配信

エムオンプレス

2015年12月10日、フランスに拠点を置くゲームパブリッシャー、ユービーアイソフトが1本のタイトルを発売した。その名は『レインボーシックス シージ』(以下『R6S』)。本作は一人称視点で進むFPS(ファーストパーソンシューター)であると同時に、同時にジャンル名を”タクティカルシューター”と標榜している。つまり”戦術的”なシューティング作品というわけだ。本稿では昨今のeスポーツシーンを大きく賑わせる『R6S』にフォーカス。その魅力や競技界隈の成り立ち等についてお伝えする。

【写真】『レインボーシックス シージ』プレイ画面

文 / 龍田優貴

◆『R6S』の奥深さは”戦術性”にあり

まず大前提として、『R6S』は1998年に端を発する『レインボーシックス』シリーズの流れを汲んだタイトルである。しかし従来のシリーズ作品が継承してきたテイストがそのまま受け継がれたわけではない。特殊部隊の一員となって任務を遂行する、仲間との巧みな連携が任務成功のカギを握る……といったテイストこそ保っているものの、『R6S』は”対人戦”に特化したゲーム性へと生まれ変わった。

試合の流れはこうだ。ゲーム開始後にオンライン上でプレイヤーがマッチングすると、5vs5の形式に合わせて「攻撃」チームと「防衛」チームに分かれる。攻撃側は各マップごとの拠点(建築物)に侵入して敵プレイヤーを殲滅、もしくは拠点内の爆弾解除を狙う。対する防衛側の場合、自チームの拠点へ潜り込んだ攻撃チームを全員倒すか、制限時間のタイムアップまで耐えきると勝利となる。端的に述べるなら、”屋内戦をメインに捉えた特殊部隊とテロリストの戦い”を想像してもらえると分かりやすいかもしれない。

加えて本作の戦術性を高めているのが、様々な固有スキルやデバイスを所有した「オペレーター」と呼ばれるキャラクターの存在だ。プレイヤーは50名を超えるオペレーターを各試合において選択し、戦況に合わせて能力を使いわけることになる。それぞれの性能は一長一短のため、必ずしも万能なオペレーター編成が存在するとは限らない。それゆえに、対戦する相手やマップの構造、味方チームがどんなオペレーターを選んでいるのかなど、想定されうるシチュエーションによって採用すべき戦術が幾重にも派生していくのである。

◆全世界で堅調に拡大し続けるプレイヤー

FPSタイトルは家庭用ゲームハード(以下「CS」)やPCを含め、実に数多くのタイトルが世に流通している。無論『R6S』もその一部だが、本作の影響力は世界規模で見ても相当に高い。まず全世界のプレイヤー数は5,000万人を突破(2019年9月時点)。PCゲームプラットフォームのSteamにおいては、リアルタイムに接続中の最大同時プレイヤー数が約17万人を突破しており、CS・PCの両面を合わせて継続的なプレイヤー母体の確保に成功している。前作『レインボーシックス ベガス2』から7年越しの新作として迎えられた『R6S』は、今や一大FPSタイトルの仲間入りを果たしたと言っても過言ではないだろう。

◆4年をかけて形作られたグローバルな競技シーン

『R6S』の競技シーンは、2016年3月のプロリーグ設置から始まった。最初はポーランドで開催されたIntel Extreme Masters World Championshipにて実施。その後、EU(ヨーロッパ)・NA(北米)・LATAM(南米)・APAC(アジア太平洋)を拠点とし、世界を股にかけたプロリーグ大会が産声を上げた。2018年2月にはカナダ・モントリオールにて、賞金2,000万円を超える大規模イベント「Six Invitational」も開催。さらに2019年11月には、愛知県・常滑市にて「プロリーグ シーズン10ファイナル」も大々的に執り行われた。

年度ごとに細かい変更点こそあれど、現在にいたるまで、シーズン制プロリーグやメジャー大会、地域ごとのローカル大会を軸に据えた競技文化が形作られた。こうした下地をもとに、Ubisoftは『R6S』のeスポーツシーンを2020年度より大々的に見直す模様だ。

そんな競技シーンをひた走るプロチームの中には、厳しい鍛錬を積んだ末に名だたる大会で実績を残すチームもある。もちろん日本チームも例外ではない。2018年10月に開催された「プロリーグ シーズン8 APACファイナル」では、プロゲーミングチーム「野良連合」がAPAC地域の国内初チャンピオンに輝いた。

この飛躍をバネとした野良連合は、2019年2月に開かれた「Six Invitational 2019」も快進撃を続け、最終結果を世界ベスト4でフィニッシュ。国内の「R6S』プロシーンを牽引する風格を現した。2020年現在は彼らのほか、大阪発の「CYCLOPS athlete gaming」も世界に通用する実力を披露しており、各地域の強者に負けじと日夜練習に励んでいる。

◆高まり続ける国内の『R6S』シーン

ここまで海外を中心とした事例を取り上げたが、一方で国内を中心とした『R6S』シーンも十分に発達している。というのも日本は幸運なことに、お祭り的イベント「レインボーシックス フェスティバル」や、女性限定のLANパーティー「レインボーシックス シージ GIRLS’ FESTIVAL」といった企画がしっかり成立するほど『R6S』人気が高いからだ。

とりわけ言及すべきは、プロでなくとも参加できる豊富なアマチュア大会だろう。その筆頭とも言えるのが、eスポーツ大会プラットフォーム「JCG」が運営する「OPENカップ」。チームを組まずとも参加できる気軽さもあってか、催しが告知されるとエントリーに走るプレイヤーが大勢見られる。

このOPENカップと並び、2019~2020年のシーズンではALIENWARE JAPAN LEAGUEもプロ・アマ問わず楽しめる大会として競技シーンの盛り上げ役を担っていた。ユービーアイソフト公式発表によると、PC版大会参加プレイヤー数(全体)が1,100%の成長率を遂げた(2017年4月~2019年7月時点)ということもあり、プロチームのみならず、アマチュア層も競技シーンへ向けて強い関心を寄せていると見て間違いないだろう。

一方、CS(PS4版)の競技シーンも引けをとってはいない。上述のOPENカップに加え、こちらは競技シーンに参戦して間もない初心者を中心とした「ROOKIEカップ」が用意されている。オンライン大会に初めて参加するプレイヤー、大会に参加したけどなかなか実績を残せないプレイヤーへ向けた内容となっており、初心者コミュニティと密接な関わりを持った登竜門として機能している。ちなみにPS4版の大会参加プレイヤー数はPC版以上で、成長率も驚きの1,700%をマーク(2016年4月~2019年8月時点)。この伸び率が続くかは流れ次第だが、今後の動向に大きく期待が持てる数字ではないだろうか。

冒頭でも述べたとおり、『R6S』は今まさに”脂がノッている”と言っても良い状況にある。年々に規模を増していく世界大会、プレイアブルなオペレーター数増加、試合のライブ配信を通じてプロチームに心を惹かれる観戦勢の勃興など、サービス開始から5年目を迎えるにつれ、ようやく土壌が豊かになってきたのではないだろうか。2020年度は全世界を巻き込んだ『R6S』競技シーンの大改革が巻き起こることで、これまでにない動乱を目の当たりにできそうだ。

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最終更新:3/30(月) 18:01
エムオンプレス

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