ここから本文です

新型コロナに東京は持ちこたえられるか? 統計のプロが厚労省データを冷静に読み解く

3/30(月) 18:33配信

アーバン ライフ メトロ

東京における感染者の急増をどう見るか

 東京都が日ごとに発表する新型コロナウイルス感染者が、それまでの20人以下から、2020年3月25日(木)から3日間、毎日40人を超え、28日(土)には63人、29日(日)には68人に達しました。感染者の中には、台東区の永寿総合病院の院内感染とともに感染経路不明の人数が多かった点に注目が集まりました。

 こうした動きの中で、東京都の小池百合子知事は、25日に緊急記者会見を行い、東京の状況を「感染爆発 重大局面」と位置づけ、都民に対し平日の在宅勤務、週末の外出自粛を呼びかけました。翌日には、埼玉、千葉など東京圏の知事からも東京との往来自粛要請のメッセージが発せられました。要請の中では感染の発見が難しい、若年層の慎重な行動が特に求められました。

 こうした動きの中で、新聞・テレビでも報じられたように、首都圏の繁華街や花見名所において、28~29日の土日は普段とは比較にならないほど人出が少なくなりました。

 首都東京におけるこうした動きにより、今後、感染経路を追えない感染者がさらに増加して、イタリアのような患者の増加に医療が追いつかない感染爆発に至るのではなかろうかという不安が高まっています。

 東京で感染爆発が起きるかどうかを直接データで示すことは困難ですが、ここでは、厚生労働省が公表している統計情報から、東京をめぐる感染の状況について、気になる基本的なデータを整理しておきます。

人口10万人当たりの感染者数は

「表1」には、厚生労働省が全国から感染者情報を集めて整理している「症例一覧」を集計して、これまで確認された、感染者数の多い都道府県がどこかを整理しました。順位は、実数と人口10万人当たりの両方を掲げました。

 全国の中で、東京で確認されている感染者数が最も多い点が繰り返し報道されていますが、人口も1300万人と全国一多いので当たり前の側面もあります。

 そこで人口10万人当たりの感染者数を算出してみると、北海道が3.22人と最も多く、東京は1.65人と全国平均の1.06人よりは多くなっていますが、全国順位は6位とそれほど高いわけではありません。

 順位の高い都道府県は、東京、大阪、愛知といった大都市圏中枢部と北海道や大分、和歌山など感染拡大が目立っている特定地域とから構成されています。東京だけが特別という訳ではなさそうです。

 最近になって東京における感染者数が急拡大してきている点が気になります。

 そこで次の「図1」には、「表1」と同じ厚生労働省のデータで感染確定日別の累積感染者数の動きを主要地域別に表しました。新聞・テレビで報じられているのは、各自治体が公表した患者数であり、今日は何人確認されたかという「判明日」別にグラフが作成されていますが、ここでは「感染が確定された日」ごとの数字で追っています。

1/3ページ

最終更新:3/31(火) 16:49
アーバン ライフ メトロ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事