ここから本文です

「珍」自販機が広島に続々と ターゲット客層の拡大にも

3/30(月) 17:40配信

日本食糧新聞

焼いたトビウオ(あご)がまるごとペットボトルに入った調味料、24時間いつでも焼き立てピザ、広島銘菓もみじ饅頭。まるで共通点のない3つの商品だが、いずれも広島県広島市では自動販売機で販売が行われている。自動販売機ではお茶やジュース、コーヒーといった飲料を販売するのが一般的ななか、筆者が通りすがりに思わず二度見してしまった、珍しい自動販売機を紹介する。

トビウオ入りペットボトルがインパクト大

広島県江田島市の二反田醤油が製造する万能調味料「だし道楽」が誕生したのは2003年。ペットボトルに焼きあご(トビウオ)が丸ごと1尾入り漬け込まれた甘めの「だし」で、見た目にもインパクトもあり。うどんだしのほか卵かけごはんに使用するなど、いろんな料理に使用でき、広島ではおなじみの調味料となりつつある。
自動販売機でだしが売られている光景は、珍しそうにみる人もあるが、最近ではわざわざこれを求めて訪れる人の姿も見られる。
「だし道楽」が自動販売機での販売を開始したのは2007年から。地元の江田島市内から広島市中心部・県内各地に広がり、現在では広島にとどまらず北海道や東京、名古屋、福岡などにも設置されている。

3分で焼き立て「ピザセルフ」

2018年に広島市に新たに登場したのは、焼き立てピザを提供する自動販売機「Pizza SELF」。
商品(ピザ)は味にこだわっており、Pizza SELFで販売するために本場イタリアで共同開発したピザを仕入れしているという。自動販売機で買えるのは、「マルゲリータ」と「4種チーズのピザ」の2種類。
飲料の自動販売機と並ぶと、ピザの自動販売機は大きく厚みもあり、3分で焼き上げて提供するという調理機能付き。生地やチーズが焼ける良い香りに誘われ、またその珍しさから当初は行列ができる人気ぶりだった。

通勤・通学時に駅で買える「もみじ饅頭」自販機

広島の土産物の代表である「もみじ饅頭」を販売する自販機が、広島空港や広島市内を走る公共交通機関「アストラムライン」の駅などに設置されている。これも意外な風景だ。
始まりは2019年、もみじ饅頭の「紅葉堂(廿日市市宮島)」が宮島島内に設置したことによる。観光地・宮島にはもみじ饅頭の店が軒を連ね、県内の土産物店にも必ず取り扱われる「もみじ饅頭」だが、意外と広島の地元民が口にすることは少ない。
紅葉堂の竹内社長は、「観光客の方はもちろんだが、地元の人にも日常的に、気軽なおやつとしてもみじ饅頭を食べてもらいたい」と、2018年の春に自動販売機での販売準備をスタート。まずは宮島島内にある自社の店舗内や、ホテルの中に設置した。
その後、2019年9月よりアストラムラインの駅に5台などを設置。狙い通り、通勤・通学での駅利用者が購入することが多く、売上げも好調。筆者が駅を訪れた時も、30代のスーツを着たサラリーマンらしき男性が購入していた。
1年で設置台数は12台にまで増え、地元民が集う日帰り温泉施設にも設置。県内はもちろん、愛知県や東京都といった他県からの問い合わせも増加したという。
もみじ饅頭はこれまで、土産品、箱買い、対面販売 …と、日常のおやつとしては少し敷居が高かったが、硬貨で買える手軽さと、「ボタンを押して買う」というアクションが加わることで、ゲーム感覚・話題づくりにも一役買っていると竹内社長は話す。
全国的に知名度の高い「広島のもみじ饅頭」を地元広島の人ももっと愛してほしい。そんな、販売ターゲットを広げるアイテムとしても、自動販売機が活用されている。(メディアプロデューサー 伊藤みさ)

日本食糧新聞社

最終更新:3/30(月) 17:40
日本食糧新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事