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<北朝鮮報告for Pro>制裁にコロナ禍…経済はどうなっているのか(2)激減した外貨収入、金政権はこうやって補てんしている 石丸次郎

3/31(火) 16:00配信 有料

アジアプレス・ネットワーク

◆「国民からの吸い上げ」に注力する金正恩政権

(参考写真)市場管理員が路上商売の若い女性(左)から税徴収するために難癖をつけて罵っている。2013年3月平安南道の平城市にて撮影(アジアプレス)

金正恩政権は、国連安保理による経済制裁で不足する統治資金を穴埋めするために、あの手この手で外貨獲得に努めている。その手段の一つが「国民からの吸い上げ」である。

◆住民の懐に手を突っ込む 動員で搾取 
外部世界からはあまり注目されていないが、政権の貴重な外貨収入源の一つは、実は自国民からの資金吸い上げである。
1.物品やサービスの販売 
2.税の徴収、公共料金 
3.支援名目の資金収奪
4.無償動員による労働搾取
に分類できる。

北朝鮮は中国との間で交易を活発化させて来たが、その決済は中国元と米ドルなど外貨が中心でバーター貿易もある。朝鮮ウォンは国内外で信用がないからだ。国内でも外貨使用が拡がり、今では価値の尺度を測る物差しはすっかり外貨になっている。平壌とその周辺は米ドルが優勢だが、中国と近い地域は元がもっぱら流通する。

物品やサービスの販売による国内からの外貨調達の典型的な例は携帯電話端末だ。北朝鮮が移動通信を本格導入したのは2008年12月。伸びは予想以上で、加入者は約600万にまで急成長した。

機器は北朝鮮仕様の中国製だ。一般機からスマートフォン、タブレットまで多様な種類を揃え、ニューモデルもしばし投入される。北朝鮮内の協力者に昨年10月に販売所で調べてもらったところ15機種が売られていた。価格は200米ドルから700米ドル程度で外貨で購入する。

今年に入り、取材パートナーに最新のスマートフォン3台を購入して日本に送ってもらった。辞書や動画、ゲームなどのアプリはなかなかたいしたもので、駆動速度は遅いが、水準は我われが使っている製品より若干落ちる程度だと感じた。

この携帯端末の販売で政権はどれぐらいの外貨を得ているだろうか?  本文:2,349文字 写真:3枚 北朝鮮の最新携帯端末。2020年に入って北朝鮮国内から密かに送ってもらった。(アジアプレス) (参考写真)河川整備に動員された住民たちが川原の石を集めさせられている。 2013年6月、北部地方都市で。アジアプレス撮影

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最終更新:3/31(火) 16:30
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