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新型コロナウイルス重篤患者へ...“最後の切り札”「ECMO」とは?人工呼吸器とはどう違う?

3/31(火) 19:39配信

MBSニュース

日本中に衝撃を与えた志村けんさんの突然の死去。新型コロナウイルス感染が確認されてからわずか6日でした。志村さんの治療に使われた『ECMO(エクモ)』という人工肺装置。重症化した肺炎患者の最終的な切り札として期待されていますが、一体どのようなものなのか取材しました。

まず「人工呼吸器」と「エクモ」の違いは何なのか。「人工呼吸器」は肺の機能を“補助”するもので、肺に酸素を入れ、肺から血管の中に入れていくもので初期の患者の方に使われます。

一方、「ECMO(エクモ)」(体外式膜型人工肺)は肺の機能を“代替”するもので、血管の中に直接酸素を入れる装置です。血液を太ももの付け根の血管から取り出し、エクモの「人工肺」に血液を送り、二酸化炭素を取り除きます。その後、血液を首の付け根の血管に戻すことで、体の中の臓器に酸素が届けられます。つまり、エクモで血液が循環している限り、肺が止まって呼吸をしていなくても生きることができるため、肺の機能を使うことが難しい重篤な患者に使われるのです。エクモの使用期間は2~4週間と言われています。

大阪狭山市にある近畿大学病院ではエクモを10台保有しているということで、臨床工学技士の中井紀裕さんに、実際にエクモを見せて頂きました。

「(チューブの)青い部分が静脈です。首(の静脈)から血を抜いてきて、心臓の代わりになる『遠心ポンプ』を使って『人工肺』の方に血液を送ります。」(中井さん)

人工肺の中で血液に酸素を供給し、二酸化炭素を除去します。そうして、再び血液を体内に戻します。そうすることで、肺にかかる負担を軽くして機能の回復を図るのです。

2020年3月日本呼吸療法医学会・日本臨床工学技士会の調査によりますと、エクモ配置台数は全国で約1400台です。東京には196台があり、近畿では大阪103台、兵庫47台、京都40台、奈良21台、滋賀15台、和歌山12台ということです。

3月29日に重症患者を治療する施設・国立国際医療センターを視察した西村康稔経済再生担当相は「医療供給体制の確保が最優先課題のひとつ」として、エクモなどの増産をあげました。感染者が急激に増えている東京都では3月31日現在、196台のエクモが設置されているということですが、「早急に700台まで増やしたい」としています。

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最終更新:3/31(火) 19:39
MBSニュース

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