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近江町ふれあい館に洋画寄贈 金沢学院高教諭の青木さん 4月1日開業

3/31(火) 1:46配信

北國新聞社

 「市民の台所」である近江町市場の店先を描き続ける金沢学院高芸術デザインコース教諭の洋画家、青木良識(よしのり)さん(37)が油彩画3点を同市場に寄贈した。4月1日にオープンする複合商業施設「近江町ふれあい館」に展示される。いずれも店員と客との交流を題材にした大作で、青木さんは「金沢の『今』を反映する市場の様子を感じてほしい」と期待を込めた。

 市内出身の青木さんは「音や匂い、空気感が伝わるように描く」をモットーに、これまで毎年約3点ずつ市場の絵を仕上げてきた。

 原点にあるのは、恩師である日本芸術院会員の洋画家、村田省蔵さん=2018年死去=の言葉だ。「地元を大切にした方が良いよ」。金沢学院大在学中の青木さんは、色彩の巨匠の助言で、幼い頃から足を運んできた近江町市場の店先を「地元」を体現する場として選び、スケッチを始めた。

 以来、青木さんは近江町市場の店先を描くのがライフワークとなった。暖色系の明かりに包まれてにぎわう鮮魚店は、画境の深まりとともに趣を変えていく。

 常連客が訪れる店先は、若い世代の往来が増えエネルギッシュな雰囲気へと変化し、青木さんの色彩も黄やオレンジ色から、赤色を基調にした色彩に変化していったという。

 ふれあい館開業を機に、「幼い頃から足を運んできた市場へ恩返しをしたい」と、初めて近江町市場商店街振興組合へ自作を寄贈することを決めた。

 3点は2013年の第45回日展特選の「市場」、17年の第73回現代美術展一般の部・美術文化特別賞の「市場」、18年の第94回白日会展に出展した「近江町市場」である。

 振興組合の吉村一理事長(70)は「活気あふれる絵をいただいた。この絵のような未来に向けて発展していきたい」と話した。作品は外部の通路からガラス越しに観賞できる会議室内に展示する。

 開催中の第76回現代美術展にも、近江町市場を題材にした洋画を委嘱出品している。青木さんは「昔から変わらない人と人との温かなつながりや店員の生きざまを感じてほしい」と話した。

 ふれあい館は、駐車場が1日から、会議室や一部店舗、ふれあい広場、キッチンスタジオが2日から営業開始する。

北國新聞社

最終更新:3/31(火) 1:46
北國新聞社

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