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山田ジェームス武&櫻井圭登が熱気に満ちた舞台で躍動する。舞台「RE:CLAIM」で見せる役者としての覚悟

4/1(水) 13:01配信

エムオンプレス

ミュージカル「ヘタリア」やミュージカル「スタミュ」シリーズ、舞台「男水!」などの大ヒット作の演出を担当する吉谷光太郎が原案・脚本・演出を手がけるオリジナル作品「RE:VOLVER」シリーズの第2弾、舞台「RE:CLAIM」が4月23日(木)よりあうるすぽっとにて上演される。
「RE:VOLVER」シリーズとは、巨大な「城塞」に囲まれた都市「霞宮(カミヤ)」から外の世界へと自由を求めて、強大な敵に立ち向かう“悪ガキ”たちの戦いを描いた、アクションエンターテインメント群像劇。今作は「RE:VOLVER」の10年前を舞台に、少年たちにより結成された「レジスタンスチーム」の一員である玄汰(クロダ)と壬浦(ミウラ)にスポットを当て、彼らの“過去”を巡る物語。
そこで、今作でW主演を務める玄汰 役の山田ジェームス武と壬浦 役の櫻井圭登にインタビューをした。

【写真】山田ジェームス武さん&櫻井圭登さんの2ショット

取材・文 / 竹下力 撮影 / 冨田望

◆「RE:CLAIM」は“次”につなげるためにも重要な作品になる

ーー 今作は「RE:VOLVER」(2018年上演)の時代から10年遡った過去のお話ということですが、前作から続投が決まったお気持ちから聞かせてください。

【 山田ジェームス武 】 「RE:VOLVER」は演じていて楽しくて、稽古中は登場人物の過去に何があったのだろうと想像もしていたので、続編の出演が決まって素直に嬉しかったです。ただ、前作に登場したメンバー全員の過去を描くと思っていたので、僕と(櫻井)圭登がW主演になることに驚きもあって。それでも、僕が演じた玄汰(クロダ)と圭登が演じた壬浦(ミウラ)の話を、第2弾でいち早く描いてくださると聞いて光栄でした。

【 櫻井圭登 】 「RE:CLAIM」は、前作のオリジナル作品の続編になるので、これからもこのシリーズを続けたいし、次につなげるためにも重要な作品になると思っているので、ジェー(山田ジェームス武)くんとふたりで主演を任されたことは誇りに思います。

ーー 前作の「RE:VOLVER」のことを伺わせてください。最初に驚いたのは、すさまじいアクションでした。

【 山田 】 たしかに、肺が潰れてしまうぐらいの大きな声を出して動き回ったし、特に終盤の殺陣のシーンでは、ROUさんの主題歌「灰色の街」が劇場に流れて、その曲が終わるまでにアクションを終わらせないといけなかったので大変でした。どこかで失敗したら、台無しになってしまう緊迫の5分間で、全力で挑まないといけなかったし、生半可な気持ちでは身体がついてこなかったです。

【 櫻井 】 本当にみんな舞台上を駆け回っていて、ほぼ出ずっぱりでしたしね。

【 山田 】 今回はキャストが少ないからもっと大変だよね。「RE:VOLVER」のときの圭登は台詞やきっかけだけでなく、殺陣も断トツで多かったから大変だったと思う。しかも、演出の吉谷光太郎さんは、壬浦が小道具をおしゃれな仕草でキャッチする演出をされたから、見ているこちらは失敗したらどうするんだろうとヒヤヒヤしていたな(笑)。

【 櫻井 】 あはは。たしかに、薄暗い照明だったし、落下してくる小道具を華麗にキャッチするのは難しくて、全公演成功するのだろうかと思い悩んでました(笑)。

【 山田 】 いろいろな要素を詰め込んだおかげで稽古時間が足りなくなって、ゲネプロで初めてすべてのシーンを通すという、張り詰めた空気の中で本番を迎えた記憶があります。

【 櫻井 】 オープニングで僕らがいっせいに登場するのですが、初日のその瞬間の、千秋楽まで無事に辿り着けるかどうかという不安の混じった緊張感は、これからもなかなか味わえないですね。

◆吉谷光太郎の“すごい舞台にしたい”という魂が伝わってきた

ーー さらに、「RE:VOLVER」は吉谷光太郎さんの5年ぶりのオリジナル脚本ということで、レポートで「凄まじい筆致で“青春”の一瞬のきらめきを物語として描ききった」と書かせていただいたほど、とてつもなく熱いものが滾っていました。

【 山田 】 おっしゃるとおりで、吉谷さんは普段はクールですが、舞台になればすさまじい熱意を持って演出をされる方です。なのに、「RE:VOLVER」ではさらにヒートアップして、役者チームもアンサンブルも吉谷さんの意図を理解しきれずに演じてしまう瞬間があると、あの温厚な方が「なんでわかってくれないんだ!」と大声でおっしゃったほどで(笑)、吉谷さんの“すごい舞台にしたい”という魂が伝わってきました。稽古後には「ごめんね」と照れくさそうにされていましたが、自分でも抑えきれない気持ちをわかっているほど、前作に賭けていたと思います。

【 櫻井 】 僕も付き合いが長いですが、同じように感じていました。今作は玄汰と壬浦が「霞宮」から脱出しようとする計画が失敗したあとの物語で、「RE:VOLVER」とは違った吉谷さんの想いが込められた、玄汰と壬浦の熱い関係性をお見せできると思います。

ーー 山田さんが演じた玄汰と櫻井さんが演じた壬浦を振り返っていかがですか。

【 山田 】 玄汰はニヒルで一匹狼のように見えて、仲間想いのところがあって、情に厚いタイプです。今作は10年前の設定ですから、どういうきっかけで、「RE:VOLVER」の時代の性格になったのか描かれると思うので、前作を大事にしながら玄汰をつくっていきたいです。

【 櫻井 】 壬浦は天真爛漫に見えますが、実はネガティブな性格で、そんな自分が苦手でみんなの前で自分の弱みを隠そうとする、現代にいそうな少年です。その子が仲間と出会って変わっていくのが「RE:VOLVER」でしたが、今作はジェーくんが言ったように過去の物語になるので、どうしてそんな性格になったのか、壬浦が玄汰に異様な執着心を見せることも含め、ふたりの過去の出来事をしっかり表現したいと思います。

◆吉谷さんの演出に全力でぶつかるだけ

ーー どのように役づくりをしていたのですか。

【 山田 】 吉谷さんの演出に全力でぶつかるだけでした。そうすると熱を帯びた感動的なシーンが出来上がって、稽古終わりに主演のうえちゃん(植田圭輔)が「あのシーンはすごかった。僕たちも負けていられない」と言ってくれたほどです。お互いが火をつけあってスパークしながら役をつくっていたと思います。それぞれの役者としての在り方や演じ方がぶつかり合って相乗効果を上げていた稽古場で、そういった環境は経験したくてもなかなかできるものではないので貴重な稽古でした。そんな稽古だったからこそ、誰も世界観から浮かずに作品全体のバランスが自然と良くなった印象を受けました。

【 櫻井 】 先ほどもジェーくんが言っていましたが、とにかくやることがたくさんあって、個人のお芝居よりも、まずは全体を仕上げないといけない稽古でした。キャスト、アンサンブルの皆さんがぶつかりあったからこそ、本番も楽しくて、あのメンバーだからこそリアルな役をつくることができたと思います。

【 山田 】 舞台上でキャラクターが生きていたよね。

ーー たしかにキャラクターが活き活きしていました。では、前作で現代のキャラクターを演じて、続編で過去の役を演じることの難しさはありますか。

【 山田 】 僕は一度だけ、現代、未来、過去で、それぞれ、片言の日本語、流暢な日本語、英語しか喋れないという役を演じたのですが、舞台において時制や言葉が変わると演じることは難しくなります。「RE:VOLVER」を知っているお客様を含め、今作が前作の10年前だと思わせる説得力がないお芝居では物語が破綻してしまう。(取材時点では)まだ稽古が始まっていないので、過去の役とどう向き合っていくのかは、僕らの宿題だと思っています。稽古ですべてを出し切ってしまうと、前作と同じように現代のキャラクターの設定に見えてしまう危険性もあると思うので、最初から過去はこんな人間だったと決め打ちでお芝居をしないで、みんなでディスカッションをしてバランスをとりながら稽古をしていきたいと思います。

【 櫻井 】 原作のない吉谷さんのオリジナルの脚本なので、僕の中で役を消化してつくることができる強みがあると思います。稽古の段階で吉谷さんとセッションしながら、自分の意見を投げてその反応から役をつくっていきたいです。

【 山田 】 たとえば、声を2オクターブ上げて喋ってみるとか?(笑)

【 櫻井 】 あはは。ただ、どこかで「RE:VOLVER」のことは忘れないといけないと思います。

【 山田 】 それは間違いない。引きずりすぎてもダメだよね。

◆全身全霊をかけて戦って良い作品にしたい

ーー さらに、オリジナル作品の続編ということの難しさはありますか。

【 山田 】 原作がないのでまっさらな状態で、前作の面白さを乗り越えないといけない難しさもあるのですが、楽しみが大きいですね。前回の出来栄えが見事だったので、それをプラスに上書きできたら役者として嬉しいですし、そこから「RE:VOLVER」をもう一度観てみたいと思っていただければ本望だと思うので、全身全霊をかけて戦って良い作品にしたいです。

【 櫻井 】 吉谷さんの当て書きでもあるので、続編でも当て書きをされることは役者として光栄ですし、感謝しながら演じたいです。オリジナルストーリーで、どんな作品になるのかは無限に方法があると思うとワクワクしますし、ありがたい環境にいるんだと実感しています。

ーー おふたりの関係はいかがですか。

【 山田 】 前作でいえば、特殊な稽古場だったから、僕たちの仲が良かったというより、みんなの仲が良かったよね?

【 櫻井 】 そうですね。

【 山田 】 今作でも前作同様にキャストみんなの絆が深まっていくと思うので、どうなっていくのか、お客様と同じぐらい楽しみにしています。

【 櫻井 】 ジェーくんとのお芝居は、僕が問いかけをするときちんと答えてくれるので、それが楽しかった思い出があります。本番中に自分が変わっていく気がしたのは、ジェーくんのおかげだと思っているので、今回はふたりを中心にしたお話なので、前回よりもさらに深い関係になれたら嬉しいです。

ーー 今作ではW主演ですからどのような座組みをつくりたいでしょうか。

【 山田 】 何かあったら“櫻井圭登”の責任に……。

【 櫻井 】 え? やめてください!(笑)

【 山田 】 あはは。前作もそうでしたが、誰に頼っても問題なかったし、今作も素晴らしい役者が揃っているので、僕らが主演だから率先して何かをする必要はないし、みんなが積極的に引っ張ってくれると思うので、へんに気負わず、ゆるめすぎもせず、みんなで一丸になって熱い舞台にしたいです。

【 櫻井 】 W主演ですが、皆さん頼りになるので、ほかのキャストの力も借りて板の上に立つことができます。僕ができることがあるとすれば、みんながこの座組みに入って楽しいと思える現場にしたいし、そのためにならどんなこともやりたいです。

◆お芝居のアウトプットが柔軟にできる役者になりたい

ーー 前作以上に熱くなりそうな舞台を通して、役者としてどのように変化するのか楽しみですね。

【 山田 】 そうですね。僕はどの現場でも最もストレスを感じるのは、恥じらいを感じてしまうお芝居をしたときで、カッコをつけた演技はしたくないと思っています。「RE:VOLVER」のときは特にすべてを曝け出して演じないといけなかったですけど、時には必死な顔すらも晒して、嘘なく役にも作品にも向き合えるようになりたいです。それに、ほかのキャストが演じたお芝居に、しっかり応えられる役者でありたいです。

【 櫻井 】 ジューくんのように、僕のお芝居を受け止めてくれる役者がいるから演技ができるわけで、これからは僕がほかのキャストのお芝居を受け止めて返せる、お芝居のアウトプットが柔軟にできる役者になりたいです。

ーー 今年は、まだ始まったばかりですが、演劇業界に携わる人間として考えさせられることが多い気がします。おふたりはどんなことを思いましたか。

【 山田 】 役者にかかわらず、表舞台に立たせていただいている人間は華やかに見えますが、皆さんと同じようにつらいこともあります。でも、僕が役者を続けられる活力は、お客様が作品を観て感動してくださる姿なんです。公演中止や無観客でのスポーツの試合が続いている現状は本当に悲しいことですけど、第一は皆さんの“安全”だと思っています。だからこそ、役者の使命は、与えられた場所でお客様を本当に感動させて、皆さんの期待の何倍もの舞台を届けることだとあらためて思いました。

【 櫻井 】 僕もお客様も、ひとりひとりそれぞれの人生を歩んで、今だけでなく、いろいろな問題や不安を抱えていると思います。役者はお客様のつらいことを一緒に乗り越える手助けができると思っています。だからこそ、演劇は皆さんを幸せにできると信じています。僕らにできることは、作品をご覧になった皆さんを幸せにすること。それはどんなときも変わらない僕らの姿勢です。

◆舞台とはお客様と一緒につくるもの

ーー ふたりの役者としての生き様を感じました。それでは、見どころをお願いいたします。

【 山田 】 「RE:VOLVER」は毎公演、お芝居が良くなっていくのが手に取るようにわかったし、そのたびにお客様の反応も変わっていくのを感じることができました。まさに劇場がお客様とスタッフ・キャストとの一体感に包まれた幸せな経験をしました。あらためて“舞台とはお客様と一緒につくるもの”という意味を大切にしながら、今作をご覧になる皆さんに喜んでいただければ嬉しいですし、お客様の次の日の活力になったり、新しい一歩を踏み出せる源になる作品にするために稽古から頑張りたいと思います。

【 櫻井 】 ジェーくんとふたりで真ん中を任されて、その責任を背負って、次につながる作品にしたいと思います。そして、お客様が明日から頑張ろうと心から思える舞台にするので、応援していただければ嬉しいです。皆さんのことを幸せにするので楽しみにしてください。

山田ジェームス武&櫻井圭登が熱気に満ちた舞台で躍動する。舞台「RE:CLAIM」で見せる役者としての覚悟は、WHAT's IN? tokyoへ。

最終更新:4/1(水) 13:01
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