ここから本文です

「20匹以上の子猫が道端に……」 突然のレスキュー要請と男性が流した涙のワケ

4/1(水) 17:30配信

アーバン ライフ メトロ

ある朝かかってきた、1本の電話

 暖かくなって、桜も咲いて、何かムクムクと生き物の気配が強くなってくる季節。子猫たちをあちこちで見つけてしまう時期でもあります。

【画像】里親のもとで大きく成長した元・保護猫の「へそ天」姿

 行き場のない猫たちを引き受けて、ケアをして、新しい里親さんへつなぐ「猫のシェルター」を運営している私(山本葉子。東京キャットガーディアン代表)たち。保健所などの行政機関や一般の方からの猫の受け入れを通年行っており、この時期は相談の電話が急増します。

 男性の声で「通勤途中に子猫をたくさん拾ってしまいまして」と電話をいただいたその日は、急に寒さがぶり返していて、外は大人の猫でもつらいだろうと思うような天候。……え? 子猫が……たくさん?!

 きょうだいの子猫たちを保護してくださったのかなと聞き返すと「動き回るので正確には数えられないけど、20匹くらい」とのお返事。大変です。

 お互い慌てている時のヒアリングはなかなか思うように進みません。まずは子猫たちの健康状態が一刻を争うようなものかどうかを確認したいのですが、男性は自身で動物を飼ったことがない様子です。私たちの会で引き取る前提で少しずつ会話を進めます。

まず確認しなければならないこと

「猫たちは元気そうですか?」
「えーと、動いてます。あ、動いてない子もいる」
(全部の猫に触って、温かいかどうか確認してもらう。大丈夫そう)

「へその緒はついてますか?」
「ついてないです」
(生まれたてではないということが分かり、ひと安心)

「頭からお尻まで何cmくらいでしょう?」
「大きい子で僕の靴くらい、一番小さい子はその半分かなぁ」
(男性の足のサイズは24cmとのことでした)

「目は開いていますか?」
「開いてる子と開いてない子がいます」
(目やになどで目がふさがっている子もいる様子)

 子猫用のフードについてざっと説明。食べさせ方も話して、その間にもピーピーと聞こえる鳴き声が、周りの騒音で定期的にかき消されます。列車の音。電話場所は東京都内にある大型駅の高架下でした。猫たちは小さめのダンボール3個に分けて入れられていて、元気の良い子が次々飛び出しそうになっているというのです。

「連れて来れますか?」とお聞きすると「会社に行く途中なので今すぐには向かえません。退社後に」との返答。動物病院などに一時預かりを頼んではどうかと提案もしたのですが、始業時間に間に合わないようです。

 男性は大変丁寧な口調でしたが、時間が切迫しているせいでしょう、「とにかくまた後でかけます」と、電話はそこで切れてしまいました。

1/3ページ

最終更新:4/4(土) 11:44
アーバン ライフ メトロ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事