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亡き親友の記憶を形に……ある美大生の卒業制作がネット上で感動を呼んだ

4/1(水) 17:40配信

BuzzFeed Japan

亡くなった大切な人との記憶。忘れるのは恐いこと?

身近な人を亡くし、その人の記憶が薄れてしまうことに恐怖を抱いたことのある人もいるのではないだろうか。そんな死との向き合い方にヒントをくれるような、ある美大生の卒業制作がTwitter上で話題を呼んでいる。【BuzzFeed Japan / 島田花】

卒業制作「Phantom」

「3年前に親友を亡くした。消えていく親友の記憶をそのまま形にした。人間にとって記憶はとても脆く曖昧なもので、どんなに大切な記憶でもいつかは触れられなくなってしまうのかもしれない。でも、それでいいと思った。私は、消えていくこの記憶を愛そうと思う」

そんなコメントと共に投稿されたこちらの作品。大きな一枚の白い布に、黒い手の影が浮かび上がっているように見える。

投稿は1万1千以上リツイート、6万9千以上いいね(4月1日現在)を集め話題をよんだ。

「亡くした親友の記憶」をテーマに大学最後の卒業制作を完成させるまでには、どんな経緯があったのだろうか。

BuzzFeed Newsは制作者の倉本大豪さんを取材した。

3月に多摩美術大学グラフィックデザイン学科を卒業したばかりだという倉本さん。

この作品が誕生するきっかけは、3年前の親友の死にあったという。「親友が亡くなってから3週間くらい、親友の顔、声、ついこの間交わした会話など、親友に関わる記憶が何も思い出せない時期がありました」と、倉本さんは当時を振り返る。

薄れることのない「簡単に消えていく記憶への恐怖」

「ショックか自己防衛の一種だとおもう」と、記憶を思い返せなくなった当初を振り返る倉本さん。その後記憶は戻ったが「簡単に消えていく記憶への恐怖」が薄れることはなかった。

「時間が経つにつれて徐々に薄らいでいく記憶は、親友を忘れたくない自分にとって恐怖でした」倉本さんは、卒業制作を始めるまでの約2年半の間、悩み続けた。

その後「どのようにこの消えていく記憶と対峙するべきなのか」と考えるようになった倉本さん。「作品制作のなかで答えを見つけようと思い」、卒業制作で亡くした親友の記憶と向き合うことを決意した。

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最終更新:4/1(水) 17:40
BuzzFeed Japan

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