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ローコード/ノーコードソフトウェア開発が内包するリスク

4/2(木) 8:00配信

TechTargetジャパン

 コンピュータはこの数十年の間に社会を変化させ、多くの業務の労力を削減させた。だが、そうした業務をこなすプログラムを作成する作業の大部分は人間の仕事であり続けている。

 もちろん、プログラマーは基本的なコンピュータ命令である2進数を構成する「1」と「0」を入力しているわけではない。プログラミングはもっと抽象的な言語によって行う。

 その抽象化はどこまで到達できるのか。バイナリ命令と密接な相関関係を持つアセンブリ言語は、第2のレベルを形成する。こうした言語は取り扱いが難しく、コンピュータアーキテクチャごとに異なる。次に来るのは多くの人にとってなじみがあるCOBOL、BASIC、Java、C/C++といった言語だ。これらは第3世代言語(3GL)とも呼ばれ、ほとんどのコンピュータのプログラミングに使用できる。だが、最も人に優しい3GLでさえもスキルを習得する必要がある。ビジネスユーザーがプロのプログラマーを必要とするのはそれが理由だ。

 ビジネスユーザーがRAD(ラピッドアプリケーション開発)ツールを使い、自らプログラムを開発して生産性を高めようとする取り組みが長年にわたって続いてきた。基本的な表現や文字入力以外はコーディングをほとんど伴わないビジュアル開発環境がそれだ。最初にこのアイデアが脚光を浴びたのは1980年代と1990年代で、関連するツールは4GLと呼ばれた。先駆者のほとんどは数年の成功を経て衰退したが、ここ数年で再びこのアイデアが、「ローコード」と名前を変えて注目されるようになった。これは野心的に「ノーコード」プログラミングと呼ばれることもある。

 ローコード開発ツールは宣言型、つまり一般的なアプリケーションを構成するユーザーインタフェースやビジネスロジック、アルゴリズム、データ処理のビジュアルなモデリングが可能で、制御用のコードを記述する必要がない。画面の背後で何千行ものコードが生成されることもある。そうしたコードにアクセスして手を加えることも可能だ。それが必要とされる量が多いほど技術性は強まる。3GLスキルが要求される度合いは必要性と使う製品によって異なる。

 ローコード開発ツールのプロバイダーのほとんどは自分たちの製品について、真にビジネスユーザーを支援でき、従来の開発者も企業向けアプリケーションを開発できると主張する。4GLが失敗した分野でローコード開発が成功できるとプロバイダーが確信する理由の一つとして、平均的なビジネスユーザーは20~30年前よりも技術に詳しくなっていることが挙げられる。さらに、アプリケーションがツールプロバイダーのクラウドプラットフォームにデプロイされることが多く、パフォーマンスや可用性、拡張性、サービス品質、セキュリティをコントロールできるという事情もある。

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最終更新:4/2(木) 8:00
TechTargetジャパン

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