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リーマンショックを乗り越えた元証券ディーラーが語る「暴落時の立ち回り方」

4/2(木) 19:40配信

MONEY PLUS

元証券ディーラーで個人投資家のたけぞうさんは、バブル経済期に証券会社に入社。その後、ディーラーとしてITバブル崩壊やリーマンショックなど数々の修羅場をくぐり抜けてきました。新型コロナウイルスで揺れる今の相場をどう見ているのでしょうか。

【図解】過去の大暴落時、相場はいつ下げ止まったのか

打ち手がない状態での暴落は怖い

――新型コロナの影響で急に地合いが悪化しました。株取引30年超のたけぞうさんは今の相場をどう見ていますか。

最初に感じたのは、比較対象になる前例がないということでした。

例えば、SARSやMERSが景気や株価にどう影響したかを調べている人がいたのですが、私はあまり参考にならないだろうなと思いました。というのも、SARSが流行した2003年くらいのころは中国経済が今とは比べ物にならないほど小さく、海外旅行に出る中国人も少なかったからです。MERSについても同様、中東諸国で広まった感染症と世界規模で広がりつつある感染症は一緒にできません。コロナウイルスであるという点は一緒でも経済に与える影響が違い、その視点から今後を考えるのは難しいと思ったのです。

――暴落や不況への打ち手という点でも過去の暴落は参考になりにくいですか。

なりにくいでしょうね。暴落した時の経済状態を見てみると、例えば、日本のバブル崩壊はその名の通り国内経済がバブルでしたし、リーマンショック時はアメリカの住宅と金融市場がバブルでした。つまり、株価や金利が上がっている状態から大きく下がるタイプの暴落だったわけです。

しかし、今回は決して好景気ではない状態で暴落が来ました。ゼロ金利やマイナス金利の状態で暴落が来た例は過去にほとんどなく、そこが難しいところだと思っています。バブル期のように金利が高いのであれば利下げが1つの打ち手になりますが、今は下げられる幅がほとんどありません。金融緩和で一時的に凌ぐことはできるでしょうが、新型コロナの影響が長引いた場合、次の打ち手がなくなってしまいます。国債を刷れば財政赤字に向かいますし、市中にお金を増やすことで生まれる歪みも考えなければなりません。国の赤字を消費税増税で埋めようとすれば国民が反発するでしょう。打つ手がない中での暴落は対応が難しいのです。

――経済低迷時に突発的要因で不況になるという点では東日本大震災が近いケースですか。

そうですね。震災後の日本経済は「がんばろう日本」で復活しました。問題は、そういう雰囲気になるまでどれくらいかかるかだと思います。震災後は間も無くして復興の意識が広まっていきましたが、新型コロナについてはまだ学校を休校にしているような状態です。イベントがなくなり、旅行需要が減り、街も飲食店からも人が減っています。いくらテレワークが普及しても人が動かなければ経済は活性化しないでしょう。新型コロナが収束していかない限り、消費力はずるずると下がり、経済が成り立たなくなっていく可能性があると思います。

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最終更新:4/2(木) 19:40
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