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ダークウェブのビットコイン収益も打撃【新型コロナウイルス】

4/2(木) 16:00配信

CoinDesk Japan

新型コロナウイルスのパンデミックは、世界経済の隅々に影響を与えた──インターネットコマースの怪しい暗部にさえも。

ビットコイン価格と逆相関

ブロックチェーン監視企業チェイナリシス(Chainalysis)のデータによると、ビットコイン価格の下落にもかかわらず、過去2カ月間、ダークウェブに送られたビットコインは減少した。

ダークウェブとは、麻薬、偽造通貨、武器といった違法な品物を販売しているウェブサイトのことだ。

「歴史的に見て、ダークウェブの収益(ダークウェブに送られたビットコインの額)は、ビットコイン価格と緩い逆相関関係を持っている」とチェイナリシスは述べた。

しかし、下のグラフにあるように、その関係はこの2カ月で逆転した。

ビットコインは2月中旬に1万500ドルで頭打ちとなり、3月13日には3867ドルまで下落した。下落に合わせて、ダークウェブに送られたビットコインの額も、410万ドルから320万ドルに減少した。

しかし、ダークウェブに送られたビットコインの額は、2019年第4四半期には390万ドルから、ちょうど500万ドル超まで増加していた。同じ時期に、ビットコインは13%近く下落し、12月中旬には6400ドルの安値まで下落した。

相関関係の変化

相関関係の最近の変化は、新型コロナウイルスのパンデミックが引き起こした医療危機の中で起きた。中国・武漢で最初に発見されたウイルスは、2月にアジア各国で急速に広がり、3月にはヨーロッパやアメリカにも広がった。

その結果、伝統的な市場は暴落して流動性の危機を引き起こし、投資家たちはゴールドなどの古典的な安全資産を、現金、主に米ドルを求めて売りに出した。ビットコインもまた、同じように売られた。

ダークウェブの業者は、ビットコイン価格の突然の下落にパニックを起こし、ビットコインは激変の中で価値を失うのではないかという恐怖から販売ペースを落としたのかもしれない。

あるいは、パニックの時には現金は手元に置かれる傾向があるため、ダークウェブの顧客たちは購入を控えた可能性もある。

ダークウェブの収益減少の正確な理由はわからないが、チェイナリシスのレポートは、新型コロナウイルスは麻薬売買をより困難にしたことを示した。

「最近の報道は、メキシコの麻薬カルテルがフェンタニルの手配に苦しんでいると指摘した。世界のフェンタニル取引の中心地となっている中国・湖北省が流行の感染源として大きな打撃を受けているためだ。そうしたグローバルサプライチェーンの混乱は、ダークウェブの業者が商売を行う妨げとなっている可能性がある」とチェイナリシスは述べた。

ビジネス向け金融サービスやギャンブルサービスもここ数週間で、収益が減少した。

ビジネス向け金融サービスに送られたビットコインの7日平均は、3月末までの5週間で700万ドルから450万ドルに減少した。一方、ギャンブルサービスへ送られたビットコインも500万ドルから300万ドルとなった。

ただし、これらのセクターでの収益減少は驚くべきものではない。不況時には貯蓄傾向が強まる。

とはいえ歴史的に、ギャンブルサービスの収益は、ビットコイン価格と常に非常に弱い相関関係しかなかった。人々がギャンブルに理性的にアプローチすることはめったになく、楽しいことを捉える傾向があるためだ。

翻訳:山口晶子 | 編集:増田隆幸 | 写真:FBI/Wikimedia Commons | 原文:Online Black Markets’ Bitcoin Revenues Take a Hit Amid Pandemic

CoinDesk Japan 編集部

最終更新:4/30(木) 11:17
CoinDesk Japan

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