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発注マスクを「米国に横取りされた」 欧州で高まる不満

4/5(日) 6:00配信

朝日新聞デジタル

 トランプ米大統領は3日、医療用マスクなどの輸出をやめる方針を明らかにした。米メディアによると、国が戦略備蓄していた分も底をつきかけているという。外国人による買い占めや闇取引で、大量のマスクが国外に運ばれているという報道もあり、自国分を囲い込む狙いだ。

【写真】市長令で定められた1・8メートル以上の距離を保ちながら食料品店に並ぶ買い物客。全員がマスク姿だった=2020年4月2日午後3時58分、米ニューヨーク、藤原学思撮影

 トランプ氏は3日の会見で「N95」と呼ばれる高機能マスクなどの医療防護品について「我々は、国内で今すぐ必要だ」と表明。すでに買いだめや価格つり上げなどを取り締まっており、約13万枚の医療用マスクや約20万の高機能マスクなどを差し押さえていることを明かした。

 トランプ政権は2日には米大手化学メーカー「3M」に対し、マスクなどの米国向け供給を増やすよう要請。同社は3日の声明で、中国を含む海外拠点からのマスクの輸入を増やし、供給増に努めていると反論。カナダや中南米への輸出を止めるよう米政権が求めたとして、人道上の懸念を示した。

 その米国から「横取りされた」と訴えるのが欧州だ。欧州メディアは、欧米諸国の間で「マスク戦争」が起きていると報じている。

 DPA通信などドイツメディアは3日、タイのバンコクからドイツのベルリンに運ばれるはずだった医療用マスク20万枚が米国に奪われたと報じた。ベルリン市警察が米国企業に発注し、中国で製造されたマスクだったが、ドイツではなく米国へ運ばれたという。

 ベルリン市のガイゼル内務担当相は独メディアに「現代の海賊行為だ」。ミュラー市長も「非人道的で受け入れられない」と非難した。

朝日新聞社

最終更新:4/5(日) 6:00
朝日新聞デジタル

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