世論調査って一体どうやっているのか。よく寄せられる疑問ですが、電話調査ではコールセンターのオペレーターが直接電話をして、対象者となった人に質問しています。知らない人と電話で話すことの難しさやそのコツを、オペレーターの人たちに聞いてみました。(朝日新聞記者・高橋肇一、植木映子、磯部佳孝)
【画像】電話とモニターと意外なアイテムも……30分身の上話聞くこともある世論調査コールセンターの現場
朝日新聞がほぼ毎月行っている全国世論調査は、コンピューターで数字をランダムに組み合わせて作った電話番号に、電話をかける方法です。2016年からは固定電話に加えて携帯電話も対象にしました。調査は、朝日新聞が委託した民間調査会社のコールセンターで行っており、年齢や職業を聞く質問を含めて20問ほどを尋ねます。
調査の合間に取材に応じてくれた4人に、難しさや工夫などを語ってもらいました。
▽スーパーバイザー
成田さん…20代男性。アルバイトでオペレーターを3年経験し、そのまま入社。オペレーターを監督するスーパーバイザー歴3年
▽オペレーター
池上さん…50代女性。オレペーター歴3年半
光田さん…50代男性。オペレーター歴8年。スーパーバイザーに入ることも
飯田さん…40代女性。オペレーター歴2年
Q:まず、見ず知らずの人からの電話に出てくれるのでしょうか
池上さん「電話に出てはくれますが、『朝日新聞』と名乗るだけで切られることが多いです。そして固定電話で最初に尋ねる『お宅様には、18歳以上の有権者の方は何人お住まいですか』のところで電話を切られることがよくあります。この質問は、主婦や高齢者など電話に出がちな相手ばかりに偏らないようにするためです。固定電話ではその世帯に有権者が何人いるかを聞き、その中からコンピューターでランダムに年齢順で対象者に選び、調査をお願いするのです。でも聞かれた人にとっては家族の人数を聞かれることになるので、敏感になられるのも当然です」
成田さん「私は今、調査前日の研修でオペレーターに教える立場です。研修で特に強調しているのは、電話に出た人からの疑問にはすぐ答えられるようにしてもらうことです。『電話番号以外の情報は持っていません』『お答えいただいた内容が個人の意見として出ることはありません』など、個人情報の扱いについてオペレーターがきちんと理解して自分の言葉ですぐ応じられるように、心がけてもらっています」
光田さん「オペレーターの私は、むしろ断られてからが勝負だと思っています。まずは、怪しい電話じゃないということをしっかり説明する。『面倒だ』『答えたくない』という人も多くいます。そこから、『短時間ですみます』という点を強調することが、私の場合は多いですね」
Q:研修では応答マニュアルを守ることを徹底していましたね。
成田さん「世論調査の質問の文言はきっちり決まっており、変えてはいけません。一方で、調査をお願いする冒頭部分や、相手の疑問に対する説明については、マニュアルに模範応答があるものの、意味が変わらなければ多少のアレンジはしてもいいことになっています。説明するときにマニュアル通りに淡々と読み上げているだけだと、のっぺりした印象になってしまいますよね。相手との間合いもあるので、こうすれば正解、というのはありません」
飯田さん「ある女性が最初は『私なんていいです』と何度も断るので、私がマニュアルにはない『政治だけではなく、新型コロナウイルスといった生活に関わることもお聞きしています』と切り返したうえで、質問を読み上げると、その女性は答えてくれました。世論調査は、答えたい人ばかりの回答を集めるだけでは偏ってしまうので、この女性のように、答えたくない人にこそ、何とか答えてもらえるようにしています」
最終更新:4/7(火) 7:00
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