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金沢のまちなか 銭湯が激減、実働16軒に

4/6(月) 8:42配信

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 まちなかの銭湯の閉店・休業が相次いでいる。少なくとも昭和30年代から営業してきた金沢市長町1丁目の「松の湯」が3月末で閉店するなど、経営者の高齢化や後継者不足で閉店ラッシュに歯止めが掛からない。統計によると、1999年には市内に59軒あった公衆浴場は今年4月現在、実働は16軒になった。利用者からは「昭和の風景が消えるよう」と惜しむ声が上がっている。
 市中心部では、松の湯以外でも銭湯の店じまいが続く。昨年10月には寺町5丁目の「天空の湯」が閉店した。同11月には山の上町の「梅の湯」、今年1月には、横山町の「みろく温泉元湯」が相次いで休業状態となった。いずれも店主の高齢化が主因といい、再開の見込みは立っていない。浴場設備の老朽化を挙げる店もあった。
 せせらぎ通り沿いにある銭湯「松の湯」は、地元住民や夜の片町で働く従業員のほか、観光客にも愛されてきた。70代店主の体調不良のため、2月から休業していたが、併設のコインランドリーを含め3月31日で閉店するという貼り紙をしていた。
 「松の湯」近くで不動産業を営む田川豊さん(70)は「長町周辺でも少なくとも銭湯は5店舗はあったが、全部なくなってしまった。(松の湯は)絵に描いたような銭湯だったので残念」と惜しんだ。長年利用していた髙橋由紀さん(66)=高岡町=は「ツッカケにタオルを持ってふらっと寄れる親しみやすい銭湯だった。昭和の風景が消えるようで寂しい」と話した。
 県公衆浴場業生活衛生同業組合によると、市内の公衆浴場の実働店舗数は、統計を取り始めた1999年の59軒から激減。4月1日現在で16軒となっており、約20年で4分の1となった。
 同組合の百々(どど)和弥金沢支部長は「銭湯が健康増進につながるPRをもっと行っていかないといけない」と危機感をのぞかせた。
 梅の湯を利用してきた北川千代子さん(74)=橋場町=は「昔は市内どこにでも銭湯があったけど、なくなってしもうた。高齢化やし、仕方ないかもしれん」と淡々と話した。

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