多くの力士は普段と違った調整を余儀なくされそうだ。
大相撲5月場所は2週間延期で、5月24日から6月7日に日程がずれることになった。
とはいえ、それも新型コロナウイルスの感染状況次第とあって、本当に開催されるかどうかもわからない。
八角理事長(元横綱北勝海)が「再び変更の可能性もある」と言えば、芝田山広報部長(元横綱大乃国)も中止の可能性に言及。「(緊急事態宣言が出た場合は)無観客や(規模を)縮小とは考えていない」と話した。
5日からは報道陣の朝稽古取材も禁止。力士も原則として外出禁止だ。
それでも部屋で稽古ができるだけマシ……とは一概には言えない。なにせ、現状では出稽古もできないからだ。
力士が他の部屋に赴く出稽古は、さまざまな目的がある。強い力士に胸を借りての鍛錬という者がいれば、自分の力を測るバロメーターとする調整目的の力士も。本場所で当たる力士の情報収集を行うケースもある。
対戦予定力士をコテンパンにして恐怖心を植え付けるのは、歴代横綱の常套手段だ。
出稽古は主に本場所直前に行われるが、なにしろ相撲部屋が集中する東京都内は日を追うごとに感染者が増加している。5日は1日間の過去最多、2日連続100人超えとなる143人の感染が確認された。すでに東京都だけで1000人以上が感染している。
■5人以上の大部屋ならともかく…
こうなると、5月場所直前になっても外出禁止令が継続される可能性は高い。
「5月場所が開催されたとして」と、さる親方がこう続ける。
「番狂わせが増えるかもしれない。十両以上の関取が5人もいる佐渡ケ嶽部屋のような大部屋ならともかく、中には関取が1人という部屋もある。いくら幕下以下の相手と稽古をしたところで、基礎稽古以上の成果は期待できない。新大関の朝乃山(26)は師匠の高砂さん(元大関朝潮)から四つ相撲を磨くために『白鵬のところに出稽古に行け』と言われているが、現状ではそれもできない。高砂部屋には十両の朝玉勢がいるけど、2人は近大時代の同級生。手の内を知り尽くしているので、技術向上につながるかどうか」
横綱白鵬(35)の所属する宮城野部屋には炎鵬、石浦と幕内が2人いるものの、いずれも小兵。彼らとの稽古がどこまで身になるかは疑問だ。白鵬はここ最近、本場所前や巡業では時津風部屋の正代相手に稽古をしていた。それもできないとあれば、調整が狂いかねない。
「荒れる春場所」に続いて、5月場所も嵐が吹くことになりそうだ。
最終更新:4/6(月) 21:01
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