学力が高く、幸福度も高いフィンランド。その鍵はどこにあるのか――。現地の大学院で学ぶ田中潤子氏が2月、フィンランドからオンラインで報告会を行った。テーマは1月に開催された同国最大の教育イベント「Educa2020」の報告、そして教育改革の歴史だ。
田中氏は2019年8月からフィンランド在住で、中部にあるオウルの大学院で教育学を学んでいる。そのきっかけについて、「日本は自己肯定感が低い。どうやったら上がるのか、フィンランドに住んで学ぶことで新しい視点が得られるかもと思いました」と語る。
フィンランドと教育といえば、経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)の上位に入る国として知られるが、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの順位が2000年はそれぞれ1位、4位、3位、2003年は1位、2位、1位、2006年は2位、2位、1位とトップクラスだった。だが、中国やシンガポールが上位に入るようになりフィンランドの順位は下降傾向に、それぞれ、2018年は7位、16位、6位とトップ5圏外となった。一方で、フィンランドの子どものは活満足度が高い、読解力が高いといった2点をアピールしているという。
また、PISAで注目されたことを活用してフィンランドは、視察ビジネスや、教育方針などの取り組みをパッケージにして販売するなどしている。これは“Education Export”と呼ばれる大きな産業分野になりつつあるとも報告する。
そのフィンランドで毎年1月に開催されるのが国内最大級の教育イベント「Educa」だ。今年は1月24日と25日、首都ヘルシンキで開催され、教科書や教材会社をはじめ、教育に関連する団体や企業から2万人近くの人が集まったという。
展示としては、語学など日本でもありそうな教材だけではなく、感情表現のワーク、ポジティブ心理学を土台に児童・生徒の良いところを伸ばすアプローチの“See the Good!”を実践するカードとテキストなどもあった。森が多いフィンランドならではといえる自然教育のための教材の展示もあれば、冬は室内で過ごす時間が長いので屋内スポーツもある。また、ロボットなどのテクノロジーに触れる教材もあった。家族の多様性を教師が学ぶのを支援する団体、SDGsを授業に取り入れるための活動をする団体もブースを構えていた様子を、数々の写真とともに報告した。
最終更新:4/6(月) 7:13
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