実は歯の神経反応は、刺激の大きさと痛みが比例しません。入力する刺激が強くても弱くてもそれほど痛みに違いはなく、神経が我慢できる限界の閾値を超えた瞬間に、刺激の全てが痛覚に反映されます。
具体例でご説明しましょう。歯を麻酔なしで削るとします。深さが浅ければ、痛みを感じずにある程度まで削れます。これは刺激が、神経が反応する閾値までの許容範囲内で収まっているため痛みが発生しないのが理由です。
さらにそのままどんどん削っていくと、神経への刺激が強くなってきます。しかし、痛みはそれほど変わりません。するとある刺激量を超えた瞬間に、それまでの刺激とは比べものにならないほど強烈な「ズキッ」した痛みが突然現れます。
これが閾値を超えた刺激で、痛みのスイッチが入った状態です。
一度スイッチが入ってしまうと、痛みを出す閾値が低下してしまうため、それまで我慢できた弱い刺激でも強い痛みとなります。歯を麻酔しないで削った時に一度強い痛みが出てしまうと、浅く削ってもその後痛くて続けられなくなってしまうのは、このためです。
このように痛みが出るメカニズムから考えると、歯の痛みはかなり悪くなるまで発生しないことがわかります。そのため痛みがなくても悪い状況が進行している可能性があり、早めに治療することで負担が少なくなるというメリットがあります。
痛みが出る前に感じられる症状は次のようなものがあります。
痛みではない「何か」。痛むわけではないけどいつもと違う状態になっている時は要注意。例えば外れかかった金属が浮き上がって、噛むと元に戻っていることもあります。虫歯を詰めた樹脂が内部でガタついて周囲に隙間ができている状態など、痛む前の違和感を無視しないようにしましょう。
一瞬だけ痛みのスイッチが入りすぐに元に戻るため、ときどき起こる程度では問題ないことも多いのですが、短時間に繰り返し起こるような時は要注意。痛みが頻繁に繰り返されると神経がダメになってしまうこともあります。
最終更新:4/6(月) 20:45
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