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【インタビュー】佐野勇斗×飯豊まりえ 桜の下の別れシーンでクランクアップ! 「家に帰ったら“ロス”がきた」

4/7(火) 8:00配信

cinemacafe.net

恋愛ドラマ受難の時代と言われ、フィクションではなく恋愛リアリティーショーの“生っぽさ”が高い支持を集めるいま、AbemaTVがあえて作り上げた恋愛ドラマ「僕だけが17歳の世界で」。

【写真】佐野勇斗&飯豊まりえ撮り下ろしショット(全17枚)

7年前に17歳でこの世を去った高校生・航太が、季節外れに咲いた桜とともに突然現れ、24歳となった幼なじみの芽衣をはじめ、同級生の仲間たちの人生に大きな影響を与えていくというファンタジー・ラブロマンスである。


W主演で幼なじみの航太と芽衣を演じたのは佐野勇斗と飯豊まりえで、ともに1998年生まれの同学年。劇中で2人が見せた“バックハグ”や新婚夫婦のようなイチャイチャ感あふれる料理のシーンなどが大きな話題を呼んでいるが、そんな2人に最終回の配信のタイミングに合わせて話を聞いた。

※以下のインタビューには最終回の結末を含めたネタバレが含まれます。最終回を未視聴の方はご注意ください。


物語の結末は「幸せに終われたんじゃないかな」
長野県内で撮影が行われてきた本作だが、2人は最終回のストーリー、航太と芽衣の運命をどのように受け止めたのだろうか?

飯豊:いやぁ、なんかもう…(佐野さんに)どうでした(笑)?

佐野:いや何だよ、それ! 言いなよ(笑)。

飯豊:私は最終回、一度見たら、もう1回は見られないくらい、きちゃったかも…。

佐野:そう言ってたね。


飯豊:なんかもう、最後のシーンとか特に…航太が桜と共に消えちゃうってこともわかってたんだけど、「ここ、ちゃんとできるかなぁ…」って不安になりました。

佐野:あのシーンは「泣いちゃダメ」と言われていたんですよ。「笑顔で去ってほしい」って。でも、もしリアルにああいうシチュエーションに置かれたら…好きな人や家族とこれでお別れですって時に、笑顔で別れることなんてできるのか? と思うとすごく難しかったです。でも笑顔で去ることが相手のためでもあるという思いもあって…いいシーンですけど難しくもありましたね。

飯豊:最終回、本当に泣けるよね。

佐野:まだ見てない?

飯豊:まだ。でも、走っているところとか、セリフがないところも含めて泣けるってスタッフさんが言ってたよ。

佐野:そうなんだ。


飯豊:「航太が走り出したところからヤバかった」って言ってた。あの航太と芽衣の桜の木の下での最後のシーンが本当に最後の最後の撮影シーンだったんですよ! あれを撮って「おつかれさまでしたー」って(笑)。

慌ただしいスケジュールで制作されることが多いドラマでは、撮影の順序がシーン通りでないことが当たり前。そんな中であえて、あのクライマックスの桜の木の下でのシーンを最後の最後に持ってくるところに制作陣の本作、そしてこのシーンへの強い思いがうかがえる。終わった瞬間はさぞや感慨深かったであろうと思いきや…。

飯豊&佐野:なんか…。

飯豊:フワッとしてたよね?

佐野:そうそう。たぶん同じ感覚だと思うんですけど、正直、あんまり「終わった」という実感がなくて。

飯豊:まだ続きそうな感じだったよね?

佐野:意外とみんながサラッと「おつかれさまー」みたいな感じでね(笑)

飯豊:そうそう(笑)! 私、クランクアップで泣かなかった作品、初めてかも。

佐野:マジで?


飯豊:わりと毎回、終わった瞬間に泣いちゃうんだけど。今回は楽しかったんだと思う。それくらい満たされてたのかな? こんなに泣きそうな要素のあるシーンでおしまいだったのに…。いつもは「長かったな」とか「キツかったな」「終わったぁ!」って感じで(涙が)出てくるんですけど、今回はアドレナリンが出てたのか…?

佐野:僕もすごく楽しかったので、最後は泣いちゃうんじゃないかと思ってたんですけど全然。むしろ「イェー!!」って感じで(笑)。

飯豊:でもね、時差できたの、ロスが…部屋に帰ってから。桜の木をもらったんですけど、家に帰って桜の木を見ると「さびしい…」ってなっちゃって。

佐野:キャストも仲良かったし、終わってからも何度もみんなでごはんに行ったりもしてるんですけど。

飯豊:それだけ楽しかった分、もうこの役を演じられないんだ…と思うとね。


佐野:僕も家に帰って、桜の木もあるし、出来上がった作品とかを見ると「もう終わっちゃったんだな」と来ましたね。でも、意外と切り替えが早いタイプなので(笑)…(飯豊さんに)「それがイヤだ」って言われました。「何でそんな切り替え早いの?」って。

飯豊:(寂しそうに)いいんですよ…(笑)。

そして2人とも、本作の結末は「ハッピーエンドだと思う」と笑う。

佐野:航太が最後は消えてしまうのでハッピーエンドではないと思う人もいるかもしれないですけど、僕的には航太のおかげじゃないけど、他の4人が抱えてきたモヤモヤを、航太がよみがえったことで晴らすことができたわけで、ハッピーエンドだと思いましたね。


飯豊:私も前向きな印象でした。この作品、ずっと「前を向け!」「笑顔で」「目は前にしかついてないんだから」とか、死んだはずの航太が言い続けてきて、それって一見、ネガティブな感じで捉えちゃうかもしれないけどそうじゃないんだよと。(航太がよみがえるという)ファンタジーが「この世界はもしかしたら明日終わっちゃうかもしれないから、前を向いて楽しんで!」ということを体感させつつ気づかせてくれると思うんですよね。

航太と芽衣がこのままずっと一緒にいられないのは切ないですけど、告白もできて、自分の思いも7年越しに伝えられて、結果的にすごく幸せに終われたんじゃないかなって思いますし、見てくださった人にとっても、背中を押してもらえるような、肯定してもらえるような物語になったんじゃないかと思います。


ファンタジードラマの良さ「いろんなことを気づかせてくれる」
佐野さんも飯豊さんも、本作に出演したことで気づかされたことが数多くあったという。

佐野:やっぱり、これはこの作品の藤野良太プロデューサーが伝えたかったことだと思うんですけど、いつ死ぬかわかんないから、好きな人に「好き」と伝えたり、家族に「ありがとう」と言うということは、いますぐにでもした方がいいなと。後回しにしたら、何が起こるかわかんないんだってことは改めて深く実感しましたね。


飯豊:私は、相手を好きになるということで、楽しい気持ちになるんだけど、絶対にどこかに寂しい思いがあるんだなって。でも同時に温かい気持ちにもなるし…。同じことを藤野さんも言ってて。何て言ってたかな…ちょっと調べていいですか?(とスマホを取り出す)

佐野:え? 調べる? 調べるってどういうこと(笑)。

飯豊:あった! (スマホを見つつ)「人は人を思うがゆえに苦しんだり、悲しみを背負うこともありますが、その傷を埋めてくれるのも人の優しさ、温もりだったりします」って。深いな、本当にそうだなって思います!


藤野良太プロデューサーはフジテレビで『恋仲』や『好きな人がいること』といった王道の恋愛ドラマを手がけてきた人物。恋愛リアリティーショー全盛の時代に恋愛ドラマ、しかも死んだ者がよみがえるというファンタジー要素を含んだドラマを制作するというのはある意味、大きな挑戦である。いまの時代における恋愛ドラマの在り方とは? 生の感情をさらけ出すリアリティーショーにはなくて、“作り物”であるドラマだからこそ伝えられる感情とは?

飯豊:今回の作品、すごく丁寧に作ってるんですよね。(航太や芽衣、その仲間たちの中に)自分のことだけを考えている人がひとりもいないんですよね。そこかな? もちろん、恋愛も大切なんだけど、もっと本質的な…人として大切なことというか…例えば、航太がお母さんと顔を合わせないという決断をするけど、実はそれが本当に大切に想っているということだったり。そういうのってなかなかリアリティショーだと見えにくいというか、どうしても目の前の恋愛で「自分がどうするか?」ということになりがちだけど。恋愛ドラマだと、そういうすごくキレイな部分をファンタジーとして感じることができるじゃないですか。私は本来、そっちの方が面白いなと思ってました。ファンタジーがいろんなことを気づかせてくれるってドラマの良さだと思う。


佐野:大げさな言い方ですけど、藤野さんと出会えてよかったなと思います。すごいですよ、あの人…。作品に対する愛もすごいし、長野で撮影だったんですけど、こんなに現場に足を運んでくれるプロデューサーもなかなかいないなって。ちょっとでも時間ができるとすぐに来てくれて、忙しいから「帰んなきゃ」ってすぐ帰るんですけど(笑)。キャストとのコミュニケーションだけでなく、ひとりひとりのスタッフさんとのコミュニケーションもすごく丁寧で、脚本ができておしまいじゃなく、現場づくりもされてて「すごいな」って。

飯豊:丁寧だよね。航太と芽衣の2人のシーンも、悲しくてその空間にいると泣いちゃいそうになるんですけど「いや、ここは泣かないよ」とか、見る人の心に響かせるために私たちの演技をコントロールしてくださるんですよ。だからこそ毎回泣けるんだと思います。私たちはどうしても感情で動きすぎちゃうところがあって、でも感情に流されたままだったら、あそこまでできなかったんじゃないかなって。

第7話とか切なくてすぐ泣いちゃいそうになったんですけど…航太も「ここは泣かないよ」って言われてたよね? 泣けるシーンを作るために「このパートでは泣かないで」とか。(リアルな感情ではなく、あえてコントロールすることで感動を伝えるというのが)すごいなぁって思いますね。


お互いへの不満がまさかの一致!?
ここまでのやりとりからも、彼らの仲の良さ、現場の雰囲気の良さが伝わってくるが、この最後の最後のタイミングで、あえて「これはやめてほしい!」という互いへの不満を伝えるなら…?

佐野:いっぱいあるなぁ…。

飯豊:え!? いっぱいあんの? いいよ、いいよ(笑)。言ってよ!

佐野:不満というか僕が悪いんですけど…、飯豊まりえはメチャクチャ着替えが早いんですよ。早すぎ(笑)!

飯豊:ってゆうか、それ同じこと言おうとしてた(笑)。ちょっと待って! こっちも言わせていただいていいですか?


佐野:いやいや、ちょっと先に言わせて(笑)! もうね、着替えがメチャクチャ早いんですよ。僕も、いろんな現場で昔から「着替えは早くしなさい」と言われてきたので、早くするのは心がけてるんですけど今回、スタッフさんともすごく仲良くなったんで、ワイワイとおしゃべりとかをしながら着替えることも多かったんですよ。飯豊まりえは「男か!」くらいの感じで早いなんてもんじゃないんですよ。「舞台の早替えか?」くらいの勢いでパパッと着替えちゃうんです。

飯豊:いや、あのですね、佐野勇斗は本当に超絶マイペースなんですよ! たしかに私が早いってのもあるんですけど、私が着替え終わってふと見たら、この人は靴下を片方、脱いだだけだったりするんですよ(笑)! ほんっとにマイペース。スタッフさんからは私は芸能界でいちばん着替えるのが早い女優って言われましたけど、佐野勇斗は一番遅い俳優さんだと思います(笑)。

シネマカフェ text:Naoki Kurozu/photo:Jumpei Yamada

最終更新:4/7(火) 8:00
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