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本田圭佑を追いブラジルへ…コロナがリオ市民を脅かし始める【山田一仁 コロナ禍のサッカー大国を駆け抜け】

4/7(火) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

やはり日本は危ない国と思われている

コラム【コロナ禍のサッカー大国を駆け抜け】

 世界を股にかけるフォトジャーナリストが3月、ブラジルとイングランドを飛び回りながら南米大陸、欧州で新型コロナウイルスが蔓延していく状況を<身をもって>実体験。その様子を時系列に沿ってリアルに緊急レポートする。

 ◇  ◇  ◇

▼3月7日 土曜日

 シンガポール航空に乗って関西空港を出発した私は、ロンドン経由でブラジルに向かった。

 今回のブラジル行きの目的は、強豪ボタフォゴに移籍した元日本代表MF本田圭祐選手を取材すること。あと元日本代表DF三都主アレサンドロさんが関わっているチームに中古のスパイクを寄付すること。さらに帰国前に貸倉庫代金を支払うためにロンドンに立ち寄ること(ロンドンを拠点にして仕事をしていたが、父親が認知症で要介護となったので日本で過ごす時間が多くなり、アパートを解約して荷物を貸倉庫に預けてあった)。

 往路は、日本からロンドン経由でブラジル・サンパウロ入り。復路はブラジル・リオデジャネイロから出国。往路と復路の片道チケットを別々に買い求めるという複雑な旅程なのでシンガポール航空のサイトから購入。変更などの手続きがしやすいからである(このことで後に大いに助けられるとはそのときは夢にも思わなかった)。

 関空からシンガポールまでは、キャビンアテンダント全員がマスクを着用していた。ところがシンガポールからロンドンまでの行程では、誰もマスクを着けていなかった。ロンドンからポルトガル航空に乗り換え。イギリス入国時に配られた新型コロナ関連のチラシには「以下の国に過去14日間滞在して咳、熱、呼吸に問題がある場合は室内に留まり、NHS111に電話すること」とあった。その対象国に中国に韓国、あと東南アジア諸国とともに日本も記されていた。やはり日本は<新型コロナで危ない国>と思われているのだ。

▼3月9日 月曜日

 リスボンを経由して朝にサンパウロに到着。三都主さんの生まれ故郷で関わっているチームのあるパラナ州マリンガに飛ぶ予定だったが、本田圭祐選手が3月10日のブラジルカップ戦に出場予定との情報が入り、サンパウロからリオまで夜行バスで移動することにした。

 10日朝にリオ着。本田選手は体調を崩してベンチ外だったので11日の夜行バスに乗り、12日の朝にマリンガに到着した。この日を境にブラジルの新型コロナ事情が激変した。

 ブラジルの新型コロナの初感染者は、2月26日にイタリア北部の出張からサンパウロに帰国した男性だ。それから2週間後、ボルソナーロ大統領側近の感染が発覚した。

 ついにテレビなどが一斉に新型コロナ問題を報じるようになった。

 イギリスのジョンソン首相が「感染を抑え込む時期は過ぎた。これからは感染のピークをいかに遅らせるか、いかに医療崩壊を防ぐか、にかかっている」とアナウンス。欧州各国の政府が次々と声明を発表した。

▼3月14日 土曜日

 フランスが生活必需品以外の全店を休業。スペインが非常事態宣言を発し、不要不急の外出を禁止した。アメリカのトランプ大統領も非常事態を宣言した。しかし……、

 滞在していたマリンガでは、まだ通常の生活が営まれていた。

 この日は朝早くに出掛け、三都主さんの関わっているアカデミーチームやUー17(17以下)など年代別の3チームの試合を撮影し、夕方には盛大に行われていた市民のサッカー大会を撮影した。

▼3月15日 日曜日

 マリンガ発の夜行バスに乗って3月15日朝、リオに到着した。リオ州選手権のボタフォゴーバングー戦で本田選手がデビューするはずだ。

 スタジアムに到着したバスから本田選手がサングラス姿で降りてきた。試合前のアップでもレギュラー組。「いよいよ彼のプレーがブラジルで撮れるぞ!」。大きな期待で胸いっぱいになった私は、ピッチに出てくる本田選手を狙って最前列に陣取った。

 この日は新型コロナの影響で無観客試合。ボタフォゴの選手全員が入場してきた。

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最終更新:4/7(火) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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