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「医療機関、人が足りない」日本医師会

4/7(火) 13:30配信

m3.com

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、4月7日にも緊急事態宣言を発出す意向を表明した安倍晋三首相。 その背景には、病床不足等に対する医療現場の強い危機感がある。日本医師会常任理事で政府の諮問委員会、専門家会議の構成員を務める釜萢敏氏は、事態が動く1週間前の3月30日に「感染爆発が起きてからでは手遅れ。緊急事態宣言をもう出した方が良いという意見が大半だ」と記者会見で強調した。日医が国民に求めることとは何か。発言の意図を釜萢氏に聞いた(2020年4月6日にインタビュー)。

──現在、医療機関はどのような状況にあるのでしょうか。

 人が足りません。COIVD-19を担当している方は限られた交代要員でずっと勤務していますし、時間外労働が想定時間を超えてしまうような状況がたくさんあります。特にCOVID-19の場合、通常の集中治療なら患者2人に対して看護師1人であるのに対し、患者1人に対して看護師が2人、スタッフが10人必要になるなど、人手が必要な病気です。代替要員は見つからず、一人一人が長時間労働になり非常に疲弊しています。PCR検査がなかなか進まないのも、どうやったらうまくいくかは分かっていても、実現するための人が足りないんです。

 また、なんと言っても感染防護具が足りないことです。標準的な使い方であれば使い捨てにすべきものを、消毒して再利用している場合もあります。休みがない上に、常時よりも感染のリスクが非常に高い状況で医療従事者は働いています。医療用のN95マスクは全く足りていませんし、フェイスシールド、ガウンもない。手袋も足りなくなっています。病床も足りていません。当初はPCR検査で陽性が出た場合は基本的に全員を入院隔離する方針だったため、軽症者で病床が埋まってしまっています。

 そして、医療崩壊につながる一番重要なポイントが、ICUを中心とする集中治療の領域です。「人工呼吸器等を増産すればいい」と言う方もいますが、集中治療領域の人材はすぐに養成できないので、限られた医療資源なんですね。 感染した方の2割は入院治療が必要となり、約5~6%は非常に重症になる。ということは、重症患者を増やさないために、全体の患者数を抑えることが一番大切になってきます。

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最終更新:4/7(火) 13:30
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