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新型コロナでの五輪延期論をも味方につけるロシア プーチンは国益を譲らない

4/7(火) 12:03配信

GLOBE+

プーチンも動いた!

前回3月17日のコラムでは、ロシアでは今のところ新型コロナウイルスの流行は比較的軽微であるということをお伝えしました。15日までの情報にもとづいて執筆したものでしたが、実はその後、ロシアでの状況は大きく変わりました。感染者数は加速的に増加し、22日までに367人に到達。もちろん、感染の中心地とされているような国に比べれば、まだ桁違いに少ないものの、ロシアももはやパンデミックと無縁ではなくなってきたことは確かでしょう。

【写真】服部倫卓さんが見たロシア

そして、プーチン政権は16日、3月18日から5月1日までの間、外国人の入国を原則禁止することを発表しました。航空機やトラック、船舶、鉄道の乗員や、外交・公用目的の入国といった例外を除き、一般の外国人は基本的にロシアに入れなくなってしまいました。これに伴い、外交・公用などを除くすべてのビザ(労働、私的訪問、留学、商用等)の受付および発給も停止されています。

割と最近まで、ロシアでは商店の品不足といった情報も、それほど伝えられていませんでした。筆者が「スーパーマーケット」「トイレットペーパー」「品不足」といったロシア語のキーワードでネット検索してみても、ヒットするのは外国についてのニュースや、あるいはソ連時代のモノ不足に関する昔話ばかりでした。しかし、ここに来て様相は大きく変わっています。筆者の勤務先のモスクワ事務所からの情報によると、このところマスクや消毒液の品薄状態が続いているほか、消費者が買い溜めに動いているようで、缶詰、米、ソバの実、パスタなど保存の利く商品を中心に品薄となっているということです。

なお、この間3月19日には、モスクワで79歳の女性感染者が亡くなり、各種報道では、「ロシアで最初のコロナウイルスによる死亡例」と伝えられました。しかし、冒頭の画像に見るように、ロシア政府が開設した新型肺炎の特設サイトでは、いまだに「死亡者ゼロ」とされています(右下にある0という数字がそれです)。ロシア当局は、当該の女性患者は元々抱えていた疾患により亡くなったのであり、コロナウイルスが原因ではないという立場をとっているようです。しかし、こういうグレーな事例があると、「本当はロシアの感染者はもっと多く、実は死亡者も多数出ているのではないか?」と疑いたくなります。

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最終更新:4/7(火) 12:03
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