世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス。治療の最前線で闘う各地の看護師や医師たちが、勤務を終えて疲弊した自分たちの姿をSNSに投稿し、医療現場の過酷な現実を伝えている。【BuzzFeed Japan/伊吹早織】
マルティナ・ベネデッティさんは、イタリア・トスカーナ州にある病院の集中治療室(ICU)で働く27歳の看護師。現在は新型コロナウイルスに感染した患者の中でも、人工呼吸器を必要とする重症患者の治療に当たっている。
ベネデッティさんは先月11日、勤務後の自分の姿を撮影した写真をFacebookに投稿した。髪は乱れ、顔には疲労が浮かび、医療用マスクを着けていた痕がくっきりと残っている。
写真に添えた文章には、自らウイルスに感染する恐怖や孤独と闘いながら、患者の命を守るために、職場で働き続ける思いが綴られている。
《さあ、深呼吸をして。
自分の内にあるはずの力を探して、鏡を覗き込んでみると、誰のともわからない、防護具の痕がついた疲れた顔がこちらを見つめ返してくる。
勤務時間が終わると、あなたはその顔で帰路につく。重責を両肩に乗せたまま。
体の弱い家族や友人、恋人、幼い子どもたちからあなたを遠ざけた『ウイルス』と、直接(防護服を身につけた状態で)対峙した不安を抱えたまま。
人生の大切なピースを失った感覚を胸に抱えながら、この危機の中で自分に課せられた使命で身動きが取れないまま。
また明日の朝になれば、目覚まし時計が鳴って、現場に戻る時間だと知らされることを知りながら。》
イタリアでは、2月下旬から感染者数が爆発的に増加した。イタリア国立衛生研究所の発表によると、4月5日までに12万人を超える感染者が確認され、1万4千人以上が死亡したとされる。感染した人のうち、約1万2千人は医療機関で働く人だったという。
ベネデッティさんはBuzzFeed Newsの取材にこう語る。
「新型コロナウイルスがもたらした非常事態は、コロナに感染した患者の生命だけではなく、医療機関での治療を必要としている全ての人の命を危険にさらしています」
「この危機の中で、医療機関は大変な重圧の中に置かれています。私たち医療関係者がいくら献身的に働き、持ちうる全ての器具を使ったとしても、この事態をコントロールすることはもはや不可能だったと思います」
「いま私が恐れているのは、自分も感染してしまうのではないかということ。そしてコロナ以前の人生を取り戻すことができないかもしれないということです」
「今後は普段の暮らしでももっと予防策が必要になり、事態が追いついても警戒し続けなければいけなくなります。家族とも離れて暮らしているので、終わりのない危険を前にとても不安を感じています」
最終更新:4/7(火) 15:41
BuzzFeed Japan
































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