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「“今までと変わりません”では逆効果」緊急事態宣言をめぐる安倍総理・小池都知事の説明にWHO上級顧問が懸念

4/7(火) 13:58配信

AbemaTIMES

 新型コロナウイルスの感染拡大に備えるため、安倍総理大臣はきょう、「緊急事態宣言」を発令し、記者会見で説明する。指定する地域は東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏に加え、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、期間は1カ月程度となる。

【映像】「緊急事態宣言」渋谷健司教授による解説

 きのう記者団の取材に応じた安倍総理は「人と人との接触を極力減らすためこれまで以上の協力をいただき、医療体制を整えるためだ」と説明。その上で「改めて明確に申し上げるが、日本では緊急事態宣言を出しても海外のような都市の封鎖を行うことはしないし、電車などの公共交通機関も動くし、スーパーなども引き続き営業いただくなど、経済・社会活動を可能な限り維持をしながら、密閉、密集、密接、三つの密を防ぐことなどによって感染拡大を防止していくというこれまでの日本のやり方には変わりなく、これを一層強化、そして徹底をお願いするものだ」とコメント。

 また、緊急事態宣言を受け、改めての外出自粛要請や施設の使用制限要請等を含む「緊急事態措置」の実施について説明した小池都知事も、「皆さまご自身、ご家族、大切な人を守るため」として“徹底的な外出の自粛”、“3密”を避ける行動を要請。やむをえず外出する際にも行列などを作らず、2メートルの“ソーシャル・ディスタンス”を取ること、“買い溜め”は慎むこと、さらに「交通機関の運休を要請することはない」とし、性急な帰省などの移動は控えるよう呼びかけた。

■「リーダーの言葉の重みとは大事だと思う」キングス・カレッジ・ロンドンの渋谷健司教授

 今回の緊急事態宣言について「“できるだけ早く”ということを申し上げてきたが、すでに東京は感染爆発の初期段階に入っていると思うので、できれば1週間前くらいにやるべきで、すでに遅いくらいだ。6日に表明して8日から、ということだが、2日のロスだけでも感染者は2倍、3倍になることがある。また、全国に人が移動しているので、今回は対象外だった自治体も予見しておかなければならない。始めから広めに緊急事態宣言をしておく、ということでも悪くはなかった」と指摘するのは、世界各国の保健政策の立案・実施支援を行ってきたキングス・カレッジ・ロンドン教授の渋谷健司氏だ。厚生労働省の会議で座長・委員、大臣のアドバイザーなどを歴任。WHO事務局長上級顧問も務める、公衆衛生・感染症対策の第一人者だ。

 また、安倍総理や小池都知事の会見について渋谷氏は「グーグルが公表したデータを見ると、これまでの自粛要請の効果はほとんどなかった。イギリスも社会的隔離やイベント中止でやっていたが、全く追いつかなくなったので、結局はロックダウンした。欧州の他の国も同様だ。やはり“今やらないと感染者が急増し、医療も崩壊するし、社会が混乱する”という危機感をきちんと共有せず、“これはロックダウン=都市封鎖ではない”“今までとあまり変わらない”と言ってしまうのはコミュニケーションとしては逆効果なので残念だ。“家にいてほしい、運動もできる”、という強力なメッセージが必要だった」と指摘する。

 「リーダーの言葉の重みとは大事だと思う。イギリスではエリザベス女王が国民に向け、第二次大戦中に流行した曲の“We will meet again”という歌詞を引用し、“今は忍んで、また皆さん会いましょう”とう呼びかけた。こちらではそれくらいの覚悟でやろうとしている。他方、暗い話だけではなく、ロンドンではロックダウン2週間目だが、1日1回はジョギングもできるし、スーパーに行くこともやっている。そのようにして、皆で連帯しながら、この新しい生活に慣れていくということも考えていかなければならない時期にきていると思う」。

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最終更新:4/7(火) 15:26
AbemaTIMES

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