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山崎まさよし14年ぶりの映画主演作『影踏み』がたどった足跡

4/7(火) 11:00配信

Movie Walker

俳優デビュー作『月とキャベツ』(96)以来、山崎まさよしが篠原哲雄監督と約22年ぶりにタッグを組み、横山秀夫の小説を映画化した『影踏み』のブルーレイ&DVDが4月8日(水)に発売。“ノビカベ”の異名をもつ窃盗犯の修一(山崎)が、彼を慕う青年、啓二(北村匠海)と共に過去の事件の真相を追いつつ、自身のつらい過去と向き合っていくミステリーだ。

【写真を見る】自身が逮捕された不可解な理由を調査する修一と啓二

2016年、毎年『月とキャベツ』が上映される伊参スタジオ映画祭での山崎と横山の出会いから本作の企画が始動。横山と交流のあった篠原監督が原作の物語を映画独自のアプローチで再構築し、山崎は主演に加えて音楽と主題歌も手掛けた。舞台が群馬県ということだけでなく、登場人物たちの関係性など『月とキャベツ』との共通点が多いことも興味深い。そんな“月キャベ”コンビでしか実現できなかった今回の映画化のその軌跡をたどる。

■ 【物語】サスペンス色の濃い原作に恋愛やファンタジーを加味

原作のクライム・サスペンスの要素を生かしつつ、修一と恋人の久子(尾野真千子)の関係を軸に展開させることで恋愛や人間ドラマとしての魅力を強調。また、原作では最初から正体が判明している啓二の存在を、映画ならではのファンタジックな演出で謎めいたものにしている。

■ 【ロケ地】乾いた空気感の街並みが広がる群馬県での撮影

『月とキャベツ』が撮影された伊参スタジオを拠点に、前橋や伊勢崎など群馬県でオールロケを敢行。古びた商店街や旅館、場末のスナックなど地方都市のありふれた風景を映し出すことで、乾いた空気感を色濃く浮き上がらせている。

■ 【キャラクター】山崎の個性を投影した愛すべき“アウトロー”修一

「官と民」をテーマに描かれる横山作品において、泥棒の修一を“「民」の中のアウトロー”だと捉えた山崎。長年ソロ活動をしてきた自身と重ね合わせ、人間味あふれる修一を表現した。また監督も山崎には極力演出をつけず、彼のチャーミングさを修一に反映していった。

■ 【キャスト】“俳優”山崎の魅力を引き立てる実力派の共演陣

山崎演じる修一の側で、北村が不思議な存在感を放つ啓二を好演。脇を固める尾野や滝藤の静かな演技も山崎の独特なたたずまいを際立たせている。また、修一の母親役の大竹が回想シーンで見せる鬼気迫る芝居はインパクト大だ!

■ 【音楽】登場人物の心情に寄り添った劇中曲

山崎は劇中曲に弦楽カルテットによる合奏を採用。バイオリンやチェロなどの音色を各登場人物の声に当てはめ、場面ごとに使う楽器を変える工夫をした。曲を聴いた監督は「この繊細な音があれば、より突っ込んだ表現ができる」と考え、編集を数カ所変更したそう。

セルブルーレイとDVDには特典として、完成披露挨拶、メイキング・ドキュメンタリー、未公開シーン集を収録。『影踏み』の舞台裏まで堪能できる!

(Movie Walker・文/渡邊玲子【DVD&動画配信でーた】)

最終更新:4/7(火) 11:00
Movie Walker

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