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ついにマリンガも非常事態宣言下に…感染予防意識に変化が【コロナ禍のサッカー大国を駆け抜け】

4/8(水) 17:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

山田一仁【コロナ禍のサッカー大国を駆け抜け】#2

 世界を股にかけるフォトジャーナリストが3月、ブラジルとイングランドを飛び回りながら南米大陸、欧州で新型コロナウイルスが蔓延していく状況を<身をもって>実体験。その様子を時系列に沿ってリアルに緊急レポートする。

 ◇  ◇  ◇

▼3月16日 月曜日

 リオを昼にスタートしたバスに乗って夜、サンパウロに到着した。

 この日、ブラジルサッカー連盟(CBF)がコパ・ド・ブラジルなどの全国規模の大会の中止を発表。さらに州ごとのリオ州リーグ、サンパウロ州リーグが延期されることになった。

 サンパウロ市内の地下鉄駅にも「新型コロナウイルス対策はどうするべきか?」といった車内掲示やホームの掲示板が目立つようになってきた。

 それまで誰もマスクなんてしていなかったのに、10~20人に1人ほどマスクをしている人が目に入るようになった。

 感染予防意識が、少しづつ変わってきた。

 知り合いのブラジル人男性は、よほど新型コロナの感染が怖いのか、レストランに入ってから1回、食事中に2回、そして帰る際に1回の計4回も、レストラン備え付けのアルコール消毒液で手を拭いていた。

 ホテル近くのコンビニに行くと個人営業の小さな店にも関わらず、新型コロナ感染予防にアルコールの消毒液が置いてある。ちなみに日本で良く見られるスプレータイプでなく、ジェルタイプが多かった。

▼3月17日 火曜日

 夜行バスに揺られてサンパウロからマリンガに向かった。距離にして約600キロ。ちょうど東京から兵庫県・姫路までの距離である。これを約16時間かけてひた走る。

 2階席は隣の人との距離が近く、新型コロナ感染の可能性が高くなる。

 シートが飛行機のビジネスクラス並みにフラットになり、席も広いのでより安全な1階席を購入した。割高ではあったが、1列シートを選択したので安全度は高い。

 しかし、残念なことにトイレが2階席の奥にある。取っ手や水を流すボタンは、大勢の人が触れるから感染の危険性も高くなる。トイレから出る際に石鹸で手を洗い、紙タオルは捨てないで手に持って<紙越しに>トイレの水を流すボタンを押し、ドアの取手をつかんで開け、閉じる前にその紙をゴミ箱に捨てる。

 これなら手にウイルスは付かないだろう。

▼3月18日 水曜日

 マリンガに18日の朝に戻り、三都主アレサンドロさん(元日本代表)がかかわっているチームの育成部門の寮で寝泊まりすることにした。

 新型コロナの感染者が増えつつあったリオやサンパウロで知らないうちにウイルスを移されているかも知れない。何日か様子を見ようと思った。

 マリンガでは学校が休校となり、スポーツ活動も中止されていた。

 ファベーラと呼ばれる貧民街が存在しないマリンガだが、新型コロナの感染者が確認されたこともあり、遠隔地出身で寮住まいの選手たちも親元に帰ったので空き部屋があったのである。

 航空機事情は一気に悪化した。

 シンガポール航空のロンドン発シンガポール経由大阪着の帰国便の<シンガポール→大阪>が運休となった。

 新型コロナの影響で日本への観光客が減り、減便されたのだろう。

 航空会社のサイトから直接購入したため、電話で変更手続きを受けてくれる。しかし18、19日の2日間、シンガポール航空の日本支店に何度電話しても、回線が混んでいるようで繋がらない。

 またブラジルの国内線が、3月21日から飛ばなくなる可能性があると聞かされ、私の帰国便であるリオ発リスボン経由ロンドン着のポルトガル航空のチケットを前倒しにしようとパソコンに向かった。

 ところがネット上で航空券代の差額を支払うページなると<エラーが出て変更できない>状態になる。

 何度も何度も繰り返しているうちに希望する便が満席になり、料金がとてつもなく高くなっていく。困ったものである。

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最終更新:4/8(水) 17:00
日刊ゲンダイDIGITAL

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