東京都での感染者数が連日100名を超え、感染が広がっている新型コロナウイルス。以前は「重症化するのは高齢者」などの情報が出回っており、若年層は“比較的安全”と言われていましたが、昨今では「若年層の感染者が増えている」という報道を耳にします。
そこで気になるのは、若年層が重症化しにくいというのは本当なのか。また、重症化する要因にはどのようなものがあるのか。日本感染症学会専門医の加藤先生を取材しました。
※この記事は、2020年4月3日時点の取材データをもとに作成しております。
【この記事の監修医師】
加藤哲朗先生(日比谷クリニック 副院長、日本感染症学会感染症専門医)
編集部:
米CDCによると、米国内の感染者のうち29%が20~44歳の若年層とのことですが、重症化率という点では高齢者とどれくらい違うのでしょうか?
加藤先生:
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が重症化しやすい因子は、ご存知のように高齢者、持病のある方(高血圧、糖尿病、心臓病など)、喫煙などによる慢性呼吸器疾患などがあります。しかし、現状では重症化率の違いについての正確なデータはありません。また最近は総患者数の報告増加に伴って、若年者での重症化の報告も増えてきています。「若年層だから重症化しづらい」というわけではありませんので、全世代で注意しなければなりません。
編集部:
心疾患、糖尿病、高血圧、慢性呼吸器疾患、がんなどは重症化のリスクが高いとされていますが、どうしてなのでしょうか?
加藤先生:
今回のCOVID-19だけではなく、他の感染症においても同様のことが言えます。高血圧のある方は心臓病を患う可能性が高く、COVID-19では、しばしば心臓そのものにも影響を与えることがあるので重症化しやすいと考えられています。慢性呼吸器疾患の方は、いわば肺が一部壊れてしまっており、その分健常な肺が減ってしまっています。つまり、肺炎が起こった場合には酸素交換できる部分が少ないことになり、重症化しやすいといえます。糖尿病やがんの方は、それらが無い方に比べて免疫力が低下しているとされているため、やはり重症化しやすいということになります。
編集部:
若年層で特に重症化リスクの高い疾患などはありますか?
加藤先生:
データが少ないので何とも言えません。最近では持病の全くない若年者でも重症化の報告が相次いでいます。また、糖尿病や高血圧などの一般的に重症化しやすい持病は、必ずしも高齢者だけにあるものではなく、若年者でもありますので注意が必要です。
編集部:
一部で言われている喫煙についてはどうでしょうか?
加藤先生:
喫煙者は重症化しやすいという報告はあります。これは、新型コロナウイルスが肺の中で細胞に感染し増殖するプロセスの一部に使われる物質が、非喫煙者よりも喫煙者において多く存在するから、という推察がされています。
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最終更新:4/8(水) 17:19
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