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ロシア人はおもてなしの達人<前編> ありのままの姿が素敵な ロシアの主婦たち

4/8(水) 12:06配信

GLOBE+

長年ロシアの家庭で料理を学んできて、一番影響を受けたのは「ありのままの姿でもてなす」という彼らの習慣です。現在は残念ながら手作りばかりではないようですが、長い冬を過ごす彼らにとって、やはり保存食は欠かせないもの。自家製保存食をベースに、あるもので賢くもてなす習慣について取り上げたいと思います。

【写真】ロシアのおもてなし

●ロシアの人は真のおもてなし上手

オリンピックを控えて、「おもてなし」という言葉も話題になりましたが、私が、真のおもてなし上手だと感じているのはロシアの女性たち。80年代より40年間近くロシアに通い続け、「ありのままの姿でもてなす」という、飾らない精神を教えてもらった気がしています。

今まで、たくさんのロシアの家庭に滞在して、家庭料理を研究してきました。90年代から2010年初頭にかけては毎年数回で、以降は年に一度ほど。滞在期間はだいたい1週間から1ヶ月程度で、モスクワやサンクト=ペテルブルクの都市ほか、様々な地域でお世話になりました。外国人である私が、家の中にずっと滞在しているわけですから、普通は気になって落ち着かなくなると思いませんか? 今の日本では、玄関から奥に他人を招き入れられないという人も増えていますし、ましてや、ごはんをお出しするなんてとても無理といった、来客に不慣れなご家庭も多いですよね。でも、ロシアの主婦は皆さんおおらかな方ばかりでしたね。誰が来てもいつもと変わらず、普段の自分の生活を、当たり前に続ける姿に、大いなるカルチャーショックを受けました。とにかく私自身、どこのお宅に伺っても、不思議とリラックスできたのです。

●ありのままの姿で迎える感覚

ロシアではソビエト時代から女性はみな働いていましたので、専業で主婦業をしている人はとても少ないのです。毎日働いて、それでも、いつでも人を自宅に呼ぶことに慣れているように思えました。お客さまが見えた時に、例えば、子供がその辺に寝転がっていたりしたとしても気にしませんし、普段の自分をあまり隠さない方が多かったですね。

急に訪ねて行っても、「お腹は空いてない?喉は乾いていませんか?」と、気にかけてくれ、すべての部屋を案内してくださる方も多かったです。大方、室内には余計なものがないのでさっぱりとしていて気持ちが良く、都市のアパートなどは実にこぢんまりとしていて、2DKもしくは3DK程度、40~60平米が中心で、日本より狭いくらいでした。私が訪ねたのは、旧ソ連の頃に建てられた古いものが多く、ほとんどリフォームして使われていました。

もちろん、皆がこのようにありのままを見せる方ばかりではないと思いますが、気軽に日常の中で他人をもてなす習慣が芽生えていったのは、ペレストロイカより以前、旧ソ連の頃からではないでしょうか? 今は、レストランもたくさんありますので、お金さえ払えば外食も普通にできますが、当時は一般人は、レストランとは無縁でした。そこで、それぞれが、家に呼んでもてなすようになったそうです。ロシアの冬は長く厳しいですし、家でおもてなしをするというライフスタイルは、普通のことになっていきました。ですから、本当に狭いところであっても気にしません。ごく普通に、家によんだりよばれたりするのです。

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最終更新:4/8(水) 12:06
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