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柴崎岳のプレーのキーワードは「ぼんやり理解する」。日本が誇る司令塔の頭の中を読み解く

4/8(水) 12:10配信

REAL SPORTS

「日本代表として、W杯の舞台で、より継続的に力を発揮していく。そこで成果を出すために、自分はどういうふうになっていくべきか」と語る柴崎岳。日本が誇る司令塔は、何を考えながらプレーしているのか。前を向いてボールを持った時の選択肢で、最優先はどんなプレーなのか。柴崎いわく、彼のプレーのキーワードは「ぼんやり」だと言う。彼の頭の中を読み解くことによって、サッカーの理解はより深まるだろうし、サッカー少年にとっては、サッカー上達のための素晴らしいバイブルとなるはずだ。

(インタビュー・構成=岩本義弘[『REAL SPORTS』編集長])

日本にいる時は、SNSをやるなんて、1ミリも考えてなかったです

――まず、SNSについて聞かせてください。SNSって、ダイレクトにサッカーファンからリプライ(メッセージ)が来るじゃないですか? 多い時には、一つの投稿で100人以上からメッセージが来るわけですが、あれってけっこう見てるんですか?

柴崎:いや、そこまで細かくは見てないですね。見ないほうが多いかもしれないです。

――全部見てたら、時間もかかりますしね。

柴崎:はい。あと、どちらかと言うと、みんなからの反応のためにツイートしていないので、いわば「取って出し」みたいな、「あとは好きにしてください」みたいな感じです。

――だから、けっこう自由な感じでやってるんですね。意外と、神経質じゃないんだな、と感じました。

柴崎:それはあるかもしれないです。

――良い意味で、柴崎選手のイメージがちょっと崩れたというか。言葉遣いもけっこうラフな感じで、ちょっとしたコメントだけの投稿もしたり。それこそ、香川真司選手の移籍が決まった時にも、記事にコメントつけてリツイートしてたのも、ちょっと一般の人っぽい使い方をしていて面白いなと。

柴崎:もともと、SNSを戦略的にやろうっていうのがなくて。だから、そのままなんですよね。

――でも、やっぱり、難しさもありますよね? それこそ、チームの戦績によっては、投稿しづらいとか。

柴崎:個人競技じゃないですから、ある程度の難しさはありますけれど、そこはけっこう割り切ってます。そういう時だからこそ発信する、という考え方もありますし。僕はけっこう線引きしていますね。ファンの人たちの気持ちも考えながら、自分も状況に応じて発信する、という感じです。

――それにしても、改めてですが、柴崎選手がSNSをやるなんて思ってもみなかったです。そういうことをやるタイプじゃないと勝手に思ってました。

柴崎:そこは、間違いなく、海外に来てから変わりましたね。日本にいる時は、SNSをやるなんて、1ミリも考えてなかったです。それと、今後はサロンを始めて、育成年代のみんなの疑問や、親御さんが自分の子どもの代わりに質問したことに答えたりしたいと考えています。そこでしか書かない記事を自ら書いたりもしようかなと(編集部注:このインタビューの後、2020年3月よりnoteをスタートし、自分の考えを書き連ねている他、noteのサロン機能を活用して『Gaku Salon/柴崎岳の学び舎』もスタート。子どもたちや、子どもを持つ親からの質問にも答えています)。

――絶対、書けると思います。こうしてインタビューしていると、話している感じで、文章書ける人と書けない人ってすぐにわかって。それこそ、岩政(大樹/元鹿島アントラーズ)くんとかもまさにそうで、普段から自分の考えがまとまっている人や、しっかりと考えてる人ってやっぱり書ける。書いていくうちにうまくなりますしね。

柴崎:でも、こうやって人と話している時に、瞬間的にまとまっていくことって多いんですよね。一人で考えていても、「あれ、今さっき、何考えてたっけ」とか、「あれ、どうだったっけ?」ってなることが多くて。会話している時だと、瞬間的に「これってこうだよね」ってなるので、そっちのほうが楽しいですよね。

――こうして話していると、とてもコミュニケーションがちゃんとしているけれど、正直、メディア嫌いな印象がこれまでありました。

柴崎:そうですね、あんまり好きじゃなかったです。まあ、今でも好きではないですけど、メディアのことをそこまで嫌いという感じにならなくなったのは、海外に来てからですね。24、25歳くらいまでは、かなり敬遠してました。

――それは、なぜですか?

柴崎:いくつかあって。意図の違う記事を書かれたこともあるし、自分の中で自分を出す部分をコントロールしていたんです。それと、「活躍はしているけれど、メディアに出ない」というのがかっこいいと思っていた部分もあると思います。自分を隠すというか。すごくたくさん(取材依頼が)来ていたけれど、受けなかった時期もあります。その点は、ちょっとあまのじゃく的なところもありましたね。

――その時の柴崎選手からすると、その状態が心地良かったんですかね。自分の選択肢として。

柴崎:本当かどうかわからないですけれど、ハリウッド女優がInstagramを始めたら人気が落ちた、という話をどこかで見たことがあって。ファンは、妄想して勝手に作り上げていた彼女のことが好きだったのに、いざInstagramで彼女の私生活をリアルに見ちゃうと、「こんなはずじゃない」というふうになってしまう。ファンとして、見たくない部分を出されてしまった、というような。自分としても出したくない部分、しかも、ファンとしても、もしかしたら見たくない部分を、勝手にメディアに出させられる、というのも嫌だった一つの原因だと思います。トレーニングをしている姿とか、絶対見せたくなくないですし。でも、それこそイチローさんとかの密着系の番組は見ちゃいますね(笑)。

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最終更新:4/8(水) 13:00
REAL SPORTS

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