2019年度(19年4月~20年3月)の倒産件数(8480件、前年度比5.3%増)は、2年ぶりに前年度を上回った。
単月ベースでは、2019年5月、8月を除く10カ月で前年同月を上回り、半期ベースでは、2008年度以来11年ぶりに下半期がプラス(前年同期比6.5%増)に転じた。小規模倒産の増加が目立ち、負債5000万円未満の件数は62.3%を占め、比較可能な2000年度以降で最高だった前年度の比率(61.4%)をさらに上回った。業種別では、食料品や衣料品など、製造業(976件、前年度比8.1%増)が10年ぶりに増加に転じたほか、慢性的な職人不足で労務費負担が増している建設業(1452件、同5.6%増)や、消費税率引き上げの影響が懸念される小売業(1990件、同8.9%増)で増加が目立ち、倒産件数全体を押し上げた。
負債総額は1兆2187億8900万円と、負債1000億円超の倒産が2014年度以来5年ぶりに発生しなかったことなどから、最小だった前年度(1兆5548億900万円)をさらに下回った。
経営者の突然の体調不良や死亡などを契機に事業を断念せざるを得なくなったなどの「後継者難倒産」は479件と、調査開始以降の最多だった前年度(420件)を14.0%上回り、負債総額は485億4800万円にのぼった。経営ノウハウや取引先との関係を経営者個人に大きく依存する小規模企業を中心に倒産が目立っている。後継者がいないことで当初廃業を見込んでいた企業が、債務を清算できずに倒産するケースなどもみられた。
政府は今年3月、中小企業の事業承継の円滑化などを支援する中小企業成長促進法案を閣議決定。今通常国会での成立を目指している。経営者の高齢化が進むなか、政府・自治体等による事業承継支援策は年々厚みを増してきているものの、小規模企業を中心に事業承継する意思がない経営者も多いことなどから、今後も後継者難倒産は増加基調で推移すると見込まれる。
最終更新:4/8(水) 17:44
帝国データバンク






























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