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“幻のセンバツ”優勝候補の中京大中京も夏はノーシード「アドバンテージは与えられない」愛知県高野連に特別インタビュー

4/8(水) 7:00配信

中日スポーツ

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、高校野球はセンバツ大会に続いて、各都道府県の春季大会も中止が相次いでいる。愛知県大会も3日に初の中止を決定した。そこに至った経緯と夏の大会への思い、課題を愛知県高野連の神田清理事長(64)に聞いた。

 ―春季県大会は史上初となる中止を決めた

 「4月25日開幕を目指して検討を重ねたが、難しいと決断した。試合はもちろんだが、それ以上に球場への移動、ロッカー内でのリスク回避までは難しいと判断した」

 ―無観客での開催も選択肢にはあったのか

 「費用の面から、当初から無観客は難しいと考えていた。アルコール消毒液を用意し、観客にはマスク着用、間隔を取って観戦してもらうことなども検討したが、マスクが手に入りにくい現状もあり、徹底できない。4月いっぱいは使用できない球場も複数あり、日程的にも厳しかった」

 ―1997年から、春の8強校に夏の愛知大会のシード権が与えられていた。中止となり、今年の夏はノーシード制で行うことになった

 「愛知県の代表校が、甲子園でなかなか勝てない時期が続いた。愛知大会で1回戦から8試合戦っていては、やはり甲子園では厳しくなる。シード校が代表になるとは限らないが、できる限り良いコンディションで甲子園に送り出したいという考えから、シード制を導入している。できれば、今夏も継続したかった。先に東海大会の中止が決まっていたので、春の県大会を8強まで行うというプランもあった」

 ―シード制は、強者のためだけの制度ではない

 「現実として、全出場校が甲子園を目指しているわけではない。初戦突破が目標で、1度勝って校歌を歌いたいというチームもある。シード制なら、初戦は強豪校との対戦を避けられる。5回コールドで最後の夏が終わる可能性を小さくすることは、教育的見地からも意味がある」

 ―センバツ出場が決まっていた中京大中京への配慮も検討された

 「意見は出たが、センバツも県大会もやっていない以上、アドバンテージは与えられない。夏は別の大会。平等なのはノーシード」

 ―夏にも不安はある

 「もちろん、開催するつもりで準備するが、コロナ(ウイルス)対策に加えて、暑さ対策も必要になる。柔軟に対応できるように、さまざまな想定をしないといけない」

 ―夏は連盟側の運営にも心配があるというが

 「球数制限を用いての公式戦をまだ一度も行っていない。スコアブックの電子化を含め、運営側の訓練が必要な部分がある。6月13、14日に東海大相模を招いての招待試合(刈谷、岡崎市民)がある。何とか開催して、夏への準備としたい」

 ―最後に球児に向けて

 「実戦ができないのはどこも同じ。今はやれることをやって、体力づくりをしてほしい。特に3年生については、できる限り、いい形で高校野球を終わらせてあげたいと思っている」

 ▼神田清(かんだ・きよし) 1956(昭和31)年1月28日生まれ、愛知県一宮市出身の64歳。松蔭高、日体大では内野手。大学卒業後に教員となり、一宮北、佐織工、津島で野球部監督を35年務めた。佐織工では夏の愛知大会で8強に2度進出。津島ではセンバツ21世紀枠の県候補校に選ばれた。2018年に愛知県高野連の理事長に就任した。

最終更新:4/8(水) 7:00
中日スポーツ

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