富樫縫製(二本松市)は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、水着の生地を使ったマスクを製造している。全国の購入者から「心が明るくなった」などと感謝の気持ちが記された礼状も届き、従業員らが温かい言葉を励みに、休日返上で生産に取り組んでいる。
水着マスクの製造に取り組んだのは、取引先の経営悪化により不渡りが発生して債務超過に陥ったのがきっかけ。四つある生産ラインの半数を休止しようと考えていたころ、国からマスク製造の依頼を受けた。
冨樫三由社長は依頼を断ったが、仕事の継続を願う従業員からマスクを作ろうと提案され、困っている人のためにとマスク製造を決めた。
同社は水着を中心に製造していて当時、昨季の水着生地の在庫があった。マスクにして3万枚分で、それを活用して3月4日から製造を始めた。生産量は最初200枚からスタートし、3月末に5千枚を超えた。
インターネットと、提携した一部スーパーだけで販売しているが、受注には追い付かない状況。従業員のつてを頼って製造する人を増やしたり、交流のある縫製会社に生産を依頼したりして対応。1日1万枚の製造を目指している。
水着マスクは白と黒、柄物の3種類。柄物は在庫の生地を使うため、購入者は指定できない。だが柄物を購入した人から「コロナウイルスで世の中が暗くなった。でもかわいいマスクで気持ちが上向いています」などとの礼状が届くようになった。
礼状は食堂の壁に張ったり、朝礼で紹介したりしている。従業員は意気に感じ、マスクの製造に当たっていなくても通常業務の後マスクの製造に回る人もいる。
冨樫社長は「会社がワンチームになった。東日本大震災でさまざまな方から支援を受けた。恩返しのつもりで、水着マスクを1枚でも多く届けたい」と話した。
福島民友新聞
最終更新:4/8(水) 12:28
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