世界中で研究開発が活発化しているマイクロLEDディスプレーだが、その1社としてモノリシック型マイクロLEDの事業化を進めているベンチャー企業、プレッシーセミコンダクターズ(英デボン州プリマス)は3月30日、AR(拡張現実)/MR(複合現実)用マイクロLEDディスプレーおよびコンピューティングプラットフォームの開発で、SNS大手の米Facebookと協業すると発表した。
プレッシーは「新しい商業契約に基づき、当社のLED製造事業はFacebookのプロトタイプ支援およびAR/VR(仮想現実)に使用する新技術開発に専念する」と述べており、Facebookが開発するARスマートグラスにマイクロLEDディスプレーを独占供給するとみられる。
Facebookとの契約についてプレッシーの共同CEO/CTOであるKeith Strickland氏は「Facebookとの新たな商業契約を発表できて嬉しい。当社はマイクロLEDディスプレー開発の最前線に立っており、この合意は当社が近年、大幅に機能を進歩させたことを認めたものだ」と述べた。
Facebookは2014年にヘッドマウントディスプレー(HMD)を開発・販売している米オキュラスVRを20億ドルで買収。16年にはアイルランドのマイクロLEDディスプレーベンチャーInfiniLEDを買収したことも明らかにしており、以前からマイクロLED技術に高い関心を示していた。ARスマートグラスを開発中だともいわれている。
なお、本件に関しては「米アップルもプレッシーの買収を検討していたが、結果的にプレッシーはFacebookを選んだ」と米メディアが報じている。
Facebookを選んだプレッシーとは、どんな会社か。
プレッシーは、もともとGaN on Silicon技術(シリコンウエハー上に窒化ガリウムを成膜する技術)をベースにした LEDチップメーカーとして設立され、当初は照明用にLEDチップやLEDパッケージ技術を開発していた。
6インチシリコンウエハー上に独自の成膜技術「MAGIC(Manufactured on GaN IC)」を用いてGaNを成膜し、発光層を形成するプロセスを保有。英国政府がハイテク産業向けに運営する地域成長ファンドから325万ポンドの支援を受け、約100人の雇用を生み出した。LEDの発光層を成膜するMOCVD装置を12年8月に初めてプリマスの本社工場に導入し、13年4月に初の製品出荷にこぎつけた。
だが、近年は開発の方向性をマイクロLEDに変更。その成果が実ったのは18年1月で、GaN on SiliconベースのモノリシックなマイクロLEDディスプレーを18年上期中に市場投入すると発表し、技術プラットフォームプロバイダーになるという新たなビジネス戦略に沿って、GaN on Silicon技術のライセンスプログラムを開始したことも明らかにし、15.5×8.7mmのモノリシックアレイ内にRGB 200万画素を形成することに成功した。
最終更新:4/8(水) 20:20
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