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米ドル連動・ステーブルコイン、需要が急増した3つの理由

4/8(水) 6:30配信

CoinDesk Japan

CoinDeskコラムニストのHasu氏は、匿名の仮想通貨リサーチャー。デリビット・インサイツ(Deribit Insights)や自身のブログで分析を発表している。

「数十年何も起こらない時があるが、数週間で数十年分の出来事が起こる時もある」

これは、ウラジミール・レーニン(Vladimir Lenin)の言葉と言われている。

これまでの30日間は、あらゆる意味で歴史的だった。新型コロナウイルスは我々が知っていた暮らしを揺さぶり、伝統的な金融市場と仮想通貨市場の双方で、すでに今までにない混乱を引き起こしている。

この混乱の中心にあったのは米ドルで、投資家から伝統的に「安全資産」と見なされていた資産を含め、多くの異なる資産から「ドルへの流入」が起きた。

当記事執筆時点で、ドルに対して年初から、S&P500は20%下落、原油は62%下落、イギリス・ポンドは9%下落、ロシア・ルーブルとブラジル・レアルはともに25%下落している。

ステーブルコインの需要急増

仮想通貨市場は長い間、一般の市場から隔離されてきたが、ドル連動ステーブルコインが事実上、ドルの新しい形になりつつある今、事態は変わった。

ブロックチェーン上のドルは、ビットコイン、イーサリアムに次いで仮想通貨で3番目に大きな資産となり、リップル(XRP)やビットコインキャッシュ(BCH)を上回っている。取引高に関しては、ビットコインにすら迫る勢いだ。

そしてステーブルコインはドルに裏付けられているため、ドルに対する世界的な需要の変化とFRB(連邦準備制度理事会)の通貨政策、双方の影響を受ける。

ビットコインが9000ドル台から4000ドルを割り、3月中旬に5000ドル付近で落ち着いてから、ステーブルコインは全体で約20億ドルの純流入を見せた。これは過去最大の需要の急増であり、伝統的な市場におけるドル需要の急増と一致していた。

こうした流入の大半は、年初以来15億5000万ドル増となったテザー(USDT)が占めたが、USDコイン(USDC)、バイナンスUSD(BUSD)もそれぞれ1億7000万ドル、1億5000万ドル増加した。

需要の増加につれて、投資家はステーブルコインの価格を1ドル以上に競り上げた。これが、より多くの供給をもたらすインセンティブとなった。つまり、ある企業が1000万ドルでテザーを購入する──1テザーは1ドルだ。そして、テザーを1ドルより少し高い価格で売り、その差額を利益として手に入れる。

2月、需要高を受けて、テザー(USDT)は一貫して1ドル以上で取引されていた。これが15億5000万ドルという巨額流入の要因となった。

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最終更新:4/8(水) 8:36
CoinDesk Japan

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