日本を代表するヒップホップバンド、韻シストの楽器隊3人による韻シストBANDの新作『RAIN』が最高にカッコ良い! ファンク、レゲエ、ソウル、ブルースなど多彩な音楽と、Shyoudog(Ba)のソウルフルな歌がグッと胸に迫る歌モノ4曲+インスト2曲。現在進行中の韻シスト三部作の2作目を飾る傑作の登場だ。
韻シストBAND インタビューその他の写真
──基本的な質問ですけども、韻シストと韻シストBANDで気分は変わりますか?
Shyoudog:どうやろ? 考えたこともなかったですけど、モチベーションは一緒ですね。韻シストBANDの時はフロントになることもありますし、振るまい方は変わると思うんですけど。
TAKU:まったく変わらないこともないですかね。MCするタイミングとかもあるし、その面では変わりますけど、だからこうしていこうとか、あんまり考えたことはないかもしれないですね。
──なるほど。そして、今回のEPは韻シスト三部作の2作目ということになってますが、これはどういう経緯で?
Shyoudog:昨年、“このメンバーになって来年(2020年)で10年になるよな”とBASIが言ったのがきっかけですね。このメンバーで初めて作ったアルバムのタイトルが“BIG FARM”やったから、“来年は収穫しようか”というコンセプトで、そこに向けてまず『SHINE』(2019年8月発表の韻シストのミニアルバム)を作って、今回は韻シストBANDで『RAIN』を出して、光と雨を注いでいっぱい収穫するということで、秋に『HARVEST』ってアルバムを出そう…みたいな流れで作っていきました。
──韻シストBANDとしては2作目で、7年半振りとなる本作ですけど、その間に韻シストBANDでリリースしたいという欲はなかったんですか??
TAKU:あんまりなかったですね。韻シストBANDに力を入れる気持ちがまったくないと言ったら語弊がありますけど、やっぱり韻シストで活動するのが大前提にあるので。バンド名義の活動がしたいとか、そういう気持ちがあんまりなくて、そこでの3人の足並みは揃ってましたね。
Shyoudog:最近はスタジオワークをほぼ止まらずにやらせてもらっていたし。“今から作るぞ!”という感覚がまったくなくて、やってる作業は普段とまったく変わらないですからね。意気込みはなかったです。
──意味込みはなかった(笑)。言葉にするとおかしいけど、でも分かります。
Shyoudog:いつものスタジオワークがそのまま作品に当て込める…そういう感じでした。
──では、曲作りはどんなふうに?
Shyoudog:“こういう曲を入れたい”というのは最初に話し合ってました。もちろん今作も、PUSHIMさんのレーベルのGroovillageから出させていただくんですけど、PUSHIMさんから“バラエティーに富んだジャンルの曲を入れるのも、逆に韻シストっぽくていいんじゃない?”というアドバイスをいただいたんですよ。“ヒップホップだけにとらわれず、影響を受けた音楽観を出してみたら?”という提案が、ガン!とハマったので。“こういう曲調で~”って分かりやすく作っていきましたね。
TAKU:選曲から漏れた中には思い切り4ビートなジャズで、“昔、ジャズ・スタンダードであったやつやん!”みたいなものとか、ボックスヘアーが似合いそうなニュージャックスウィングで…それこそ仮タイトルが“ボックスヘアー”とか(笑)。
Shyoudog:そういうものも作ったりしたんですけど、最終的に一番聴きやすい流れということで、今回のラインナップさせてもらいました。
──TAROWさん、出来上がった感想を。
TAROW-ONE:めっちゃいい、聴きやすい作品だと思います。6曲中4曲が歌モノで、シュウ(Shyoudogの愛称)が全部歌ってるから世界観もまとまってるし、僕が言うのも何ですけど、シュウの世界観がめっちゃいい具合に表現できてる作品やなと。ずっと聴いていられる、むちゃくちゃ満足度の高い作品になりました。
TAKU:実験と言ったら大袈裟ですけど、“こんなんやってみたい”ということが韻シスト名義よりやりやすい感じはしていて。そういう意味でいろいろできたし、今撮ってる2本のミュージックビデオも新しく挑戦できたことがあると、自分では思ってます。
──MVはどの曲で撮ってるんですか?
TAKU:「パパはブルースマン」と「I’m a sick man」です。
──「パパはブルースマン」は歌詞といい、サウンドといい、韻シストでやるイメージはあんまりないかも。逆に言うと、韻シストBANDでしかできないし、すごくいい曲ですよ。
Shyoudog:ありがとうございます! ブルースの曲は絶対に入れようと最初から決まってたんです。“RAIN”という言葉のイメージもそうだし、いい感じで憂歌団先輩のようにやれたらいいなと。
──憂歌団まであと半歩って感じがしますね。
Shyoudog:いやいや、まだ近づけてないですよ。僕らはまだ子供やなと思いながら、作らせていただきました。
TAKU:この間、久しぶりに憂歌団を聴いたら、やっぱり厳つかったですね(笑)。今の我々より年下の頃の音源を聴いても、ギターのアプローチとか全部がすごいと改めて思いました。「パパはブルースマン」は我々の憂歌団愛です。
──外ではいかしたブルースマン、家ではママに頭が上がらないやさしいお父さん…みたいな。このリリックってシュウさんの実話に近い?
Shyoudog:結構言われるんですけど、物語のつもりで書かせてもらってます(笑)。ただ、その中のエピソードは、たぶん自分の経験してきたことが出てると思ってます。
──子供の名前に“音”が付くという歌詞もあったり。
Shyoudog:僕の子供の名前には“音”が入っているので、それとリンクしながら物語を作っていく感覚がありましたね。
──もう1曲の「I’m a sick man」は?
Shyoudog:歌詞に関しては僕が書かせてもらうんですけど、みんなでコンセプトは決めるので、みんなで書いた感じもあるんですよね。「I’m a sick man」はニュー・エディションの「Mr.Telephone Man」みたいな昔のソウルの、“彼女に全然電話がつながらへん。電話が壊れてるんかな? 電話屋さんに連絡しよ”みたいな内容で作りたいと思ってバックトラックを先に作りましたね。そこから主人公の男の子像を思い浮かべて、歌詞を書いていきました。
最終更新:4/8(水) 20:02
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