加賀藩の茶堂茶具奉行を務めた千仙叟(せんそう)が眠る曹洞宗月心寺(金沢市山の上町)で、毎月23日に開かれている月釜が1年間、休止することになった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世話役である茶道隆茗会(りゅうめいかい)が決めた。全国で最も歴史があるとされる月釜が休止するのは第2次世界大戦中以来となる。来年3月の再開を目指す。
月釜は1909(明治42)年、金沢の数寄者(すきしゃ)らが始めた。28(昭和3)年に隆茗会が引き継ぎ、仙叟の月命日である23日に会員制の月釜を開くようになった。
隆茗会によると、90年以上続く月釜は全国でも例がなく、休止は戦時中以来という。すでに3月の月釜を中止した。終息の見通しが立たないため、1年間の休止を決めた。
月釜には、茶人約300人が集まり、席主は茶道家をはじめ道具商、茶道具の職人らが担当する。向こう5年間の担当が決まっており、集まった同好の士をもてなすために1年以上を掛けて茶会を準備する。担当する月の季節が変わらないよう原則、1年間の延期とし、釜を懸ける会員が還暦を迎えるなど節目の場合は調整している。
来年3月に担当する昧渓(まいけい)窯の4代目窯主矢口永壽(えいじゅ)さん(加賀市)は「終息を祈りながら、また来年に向け、心新たに準備を進めたい」と語った。
隆茗会の谷村庄市代表理事は「参加される方の健康を第一に考え、やむをえず休会した。感染が終息したら再開し、歴史をつないでいきたい」と話した。
北國新聞社
最終更新:4/8(水) 1:32
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