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バーチャル株主総会の需要増加、新型コロナ拡大で-みずほ信託対応へ

4/8(水) 20:00配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの感染拡大で大規模集会の自粛が求められる中、取締役や株主が一堂に会する株主総会の在り方が変わろうとしている。株主名簿の管理など証券代行業務を手掛けるみずほ信託銀行は6月の総会から、株主が会場を訪れなくてもインターネットを介して参加できるシステムの提供を目指す。

みずほ信託の梅田圭社長はインタビューで、新型コロナ感染の終息時期が不透明な中、年配者が多い株主を「一つの場所に集めた総会はできなくなる」と述べた。その上で、企業や株主からはネットなどを利用したバーチャル総会への関心が高まっているとして、対応していく方針を示した。

同行が取り組むのは、株主総会の様子を現地の会場から動画配信する「参加型」と呼ばれるシステムで、議決権行使はできないが議事の進行状況や決議結果を確認できる。既に株主数で200万人程度のニーズを把握して準備を進めている。自粛要請の長期化で問い合わせは増えており、対応株主数は今後増大すると見ている

経済産業省は2月、株主が遠隔地からインターネットなどの手段を利用して総会に参加することを許容する「実施ガイド」を公表。議決権が行使できる「出席型」については、十分にセキュリティー問題を検討した上で導入するよう求めており、みずほ信託でも設備などの環境整備を進めて今後のサービス展開を目指す。

3月期決算の企業の株主総会は、6月最終営業日の前営業日に集中している。昨年は東京証券取引所上場の3月期決算企業2330社のうち、約3割の企業が6月27日に株主総会を開いており、株主が複数の総会に参加できないなどの問題も指摘されていた。

オフィス需要減少は急速に進まず

新型コロナ感染防止の観点から進む在宅勤務が不動産需要に与える影響について、梅田社長は長期的には大きくないとの見方を示した。

足元では、都心のオフィス需要が「そろそろ頭打ちになる」との傾向が見られたところに在宅勤務が増加したことで、需要の伸びの鈍化が「外的要因で加速している」と指摘。ただ、環境や社会課題の解決につながるESGや、人材確保の観点から新しいオフィスを求める企業ニーズは変わっていないという。

その上で、「緊急避難的」に増えている在宅勤務も、日本企業の組織や人的管理のあり方を考えると労働効率が本当に上がるかは注視する必要があるとして、長期的には在宅勤務の定着によるオフィス需要の減少は「急速には進まない」と述べた。

オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京)によると、東京都心5区の2月時点の平均空室率は1.49%で、過去最低を6カ月連続で更新していた。

梅田氏は、4月1日付でみずほ信託の社長に就任。今月から信託協会の会長も務める。

(c)2020 Bloomberg L.P.

Yuki Hagiwara, Taiga Uranaka

最終更新:4/8(水) 20:00
Bloomberg

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