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“うつを背負いながらの医師選び”の難しさ エッセイマンガ『うつを甘くみてました』作者インタビュー

4/9(木) 20:00配信

ねとらぼ

 うつ状態と躁状態を繰り返す「双極性障害」。エッセイマンガ『うつを甘くみてました』『家族もうつを甘くみてました』(ぶんか社)は、10年超にわたる心の闘病体験を当事者/家族の2つの視点で描いたシリーズ作品。作者・ブリ猫。さんにうつと向き合うことの大変さ、周囲がサポートすることの難しさをインタビューしました。『うつ甘』『家族もうつ甘』本編も合わせて掲載します。

【マンガを全ページ読む】『うつ甘』『家族もうつ甘』より2話

マンガ『うつを甘くみてました』『家族もうつを甘くみてました』とは

 「当時 私は美容の世界で華やかにピカピカした日々を 過ごしていました」「ところがある日…それは突然やってきました」(『うつを甘くみてました』冒頭より)

 ブリ猫。さんは夫の浮気発覚後、心療内科でうつ病と診断(その後、双極性障害II型に変わる)。2017年から、その壮絶な闘病の日々をPixiv上にマンガとして投稿するようになり、2018年、それを書籍化した『うつを甘くみてました』が刊行。

 続編となる『家族もうつを甘くみてました』(2020年刊行)は両親へのインタビューを行い、1作目『うつ甘』の出来事を“見守ってきた側の視点”で振り返った作品。双極性障害という1つの体験を2つのマンガ、2つの角度で捉え、「当事者/その周囲の人が感じる、心の病気に向き合う難しさ」を描いています。

作者:ブリ猫。(Twitter:@bnyan42)

 東京都出身。元・美容関係店舗経営者。34歳の時に、夫の浮気がきっかけでうつ病を発症。その後、『双極性障害II型』と診断される。現在も闘病中。二児の母であり、3匹の猫飼いでもある。

患者の話をあまり聞かずに「じゃあ、薬を増やしましょうね」

―― 最初に行った、年配の医師がいる心療内科は、どんな風に選んだのですか?

ブリ猫。さん(以下、ブリ猫。):「とにかく検索。パッと予約が取れて、すぐに診てくれるところに行こう」という感じでしたね。

 でも、振り返ってみると、当時の私はどこでもいいと思っていたわけではなくて。まだ自分の中に偏見があったんだと思うんですが、「病院で知っている人と顔を合わせたくない」という気持ちがあって、知り合いと会わなそうな小さな病院を選びました。

―― 『うつ甘』『家族もうつ甘』の両作に、ブリ猫。さんの父親がその病院に同行するエピソードがありますね

ブリ猫。:父は「俺が家族を守るんだ!」という感覚が強く、誰かに頼るのがイヤなタイプの人で、「大丈夫な医者かどうか、俺が見極ねば」と言っていました。

 医師が、私の話をあまり聞かずに「じゃあ、薬を増やしましょうね」と言うのを見て、父親は「納得いかん、説明してください!」「この病気は、この薬は何なんですか!」と話しつづけていましたね。次の予約が入っていなかったこともあって、小1時間くらい。

 私はそのやりとりをずーっと聞いていて、「この先生はこういう説明を面倒くさがる人なんだな」と不信感を覚えました。あれは、良い意味で状況が動くきっかけになったと思います。

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最終更新:4/9(木) 20:00
ねとらぼ

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